芦屋東灘納税貯蓄組合連合会
トピックス 

41回「税の作文」優秀作品 

 
  国税庁長官賞入選作品
   
私達がやるべきこと
国立市立国立第一中学校
二年 長田知子
今、この瞬間にも世界のどこかでお金がないために病気にかかっても治療してもらえずに消えていく尊い命がある。勉強したくても出来ない子供達がいる。そう考えると私達日本人の暮らしはとても恵まれた幸せなものではないだろうか。毎日きちんと整備された道路を使って学校に通い、そして六時間の授業を受ける。休み時間には思いっきりグラウンドを駆け回り、ケガをすれば病院に行って治療してもらう。
こんなことは当たり前だと考えている人も少なくないと思う。でも、よく考えてみてほしい。私達のこの生活は税金のおかげで安定してるということを。周りの大人達が一生懸命働いて税金を納めてくれているからこそ、私達子供は安心して毎日を過ごすことができているのだ。でもどうだろう。今の自分の生活を顧みると、このことに対する感謝の気持を忘れてしまっているような気がする。
もし自分が働く大人だったら、せっかく自分が頑張って稼いだお金を、国に納めるのは気が進まないと思う。それなのになぜ周りの大人達は税金を納めているのだろうか。それには私達子供が大きく関係していると思う。きっと大人達は、日本の将来を担う私達にきちんとした人間に育ってほしくて、教育・健康・安全とあらゆる場面で面倒をみてくれているんだと思う。その手段として税金を納め、私達が立派な大人になるための手助けをしてくれているのだ。だから私達子供はその期待に応えなくてはいけないし、また、自分が大人になったら子供という存在が国にとってどれだけ大切なものなのか伝えていかなくてはいけないと思う。
私は税金を払ってくれている大人達に、色々な形で感謝の気持ちを表したい。毎日、学校に通い、学ぶべきことはしっかり学ぶ。税金で作られた施設やサービスを利用する。小さなことだけど、せめてもの大人達への恩返しだと私は思う。感謝の気持ちの表し方は、人それぞれだけど、どんな形でもいいから、私達子供は大人に「ありがとう」と伝えなくてはいけないと思う。
私はまだ、自分は子供だと思っていた。でもあと六年もすれば成人して税金を納めるようになる。これからはもっと国の動きにアンテナを張り、政治についても、少しずつ見聞を広めていこうと思う。日本の将来を担う若者として。私達中学生のような若い世代が、もっと税や政治に対して、高い意識を持つだけで日本の未来は大きく変わると思う。言い換えてみれば、私達がどんな大人になるかで、日本が変わるということだ。だから私達子供は、自分の持っている力の偉大さをしっかり理解しなくてはならない。
大人になった時、人の幸せのために、税金が使われる世の中であることを心から願う。
税金を支える『良心』
世田谷区立東深沢中学校
三年 笹川晃
僕は、長年世界各国を巡っている旅行会社の添乗員の方から、「日本ぐらい便利で恵まれた国は、世界広しと言えども何処にもありません。これが当り前だと思いがちですが、その恩恵を常に忘れないようにして下さい。」と言われたことがある。確かに僕は何度か海外に行った事があるが、当り前と思っているせいか出国時には何も感じなかったが、いざ帰国して成田空港に到着してみると、決まって日本はなんて安全で、清潔で、交通を始め何でもが便利に出来ているのだろうと感心していた事を思い出した。今回税金について勉強した僕は、こうした社会での恩恵は全て税金によって支えられているのだという事を知った。同時に、納税者のほとんどがきちんと税金を納め、納められた税金が人々の豊かで文化的な生活に、有効に活用されている日本の税金システムは、優れているのだという事も理解できた。何よりも、今まで嫌われものだと思っていた税金に感謝の気持ちを持つようになった事が大きな変化だった。
一方で、僕は最近、給食費未納者が増加しているという話をよく耳にする。平成十七年度の文部科学省の全国調査では、公私立小中学校での未納額は、二十二億円以上にもなっていた。未納理由も「経済的」理由ではなく半数以上が「保護者の責任感、規範意識の欠如」だという事が調査でわかった。僕はこの話を聞いて、日本人一人一人の心の中にある『良心』が少しずつ細く弱くなっている感じがした。給食費もそうだが、税金も同じ事が言えると思う。税金を支えているのは納税者だが、それをもっと突き詰めれば、納税者の『良心』だと僕は考えるのである。
僕の大好きな小説に太宰治の『貧の意地』がある。極貧であっても幸せは皆で分かち合う。正直なのは当たり前で、疑われる行為だけでも恥。困っている人を助ける時、手柄などひけらかさず、名乗らず。貧しくても心だけは美しくありたいという武士の心意気がコミカルに描かれている。こうした公共心、正義感、人情など昔の日本人の『良心』の美学がとてもよく表されている。少し前の時代に遡って学び、『良心』の大切さに気づき、一人一人が骨太の『良心』を身につける事こそ、社会を支える原動力になると僕は考えている。
便利で恵まれた国日本も、少子高齢社会の到来で今のような税金システムを維持する事が難しいと予想されている。将来納税者としてこうした社会を支えていくために、僕たち中学生にも今できる努力、それは自分自身の『良心』を磨いていく事だと、僕は考えている。僕は将来『良心』ある納税者となって、便利で恵まれた国日本の幸せを全世界の人と分かち合えるような世の中を創りたいと思っている。
しおれた教科書
台東区立浅草中学校
三年 李智賢
一学期も終わりに近付くと、綺麗だった教科書もしおれてくる。私はそれを当たり前の様に思っていたが、父は私の教科書を開くなり「もっと大切に扱いなさい。」と言った。私は人に言われる程ひどい扱いはしていないと思ったので「大切にしてるよ。」と答えたが、父は私に教科書の落書きを見せ「本当にそう思うのか。」と尋ねてきた。私は落書きの何がいけないのかわからず、「私の物なんだからいいじゃん。」と答えた。すると父は悲しそうな顔をして「これはお前の物ではあるけど、お前の買った物ではないだろ。」と言って、部屋を出て行った。「税金なんだからお父さんが買ったわけでもないじゃん。」私はふて腐れてそう呟いた。だがその瞬間はっとした。この教科書は「税金」で買われた物なのだ。一生懸命働いて稼いだお金で買われた物なのだ。そんなものに、私はなんて扱いをしていたんだろう。もし税を納めている人が、「私のために」自分のお金が使われたと知ったらどう思うだろうか。きっと先程の父のように、悲しそうな顔をするんだと思った。私は今までの自分が情けなくて仕方がなかった。
部屋を出ると父に生活保護について書かれた記事を見せられた。その記事によると生活保護を受けている人は百五十万人近くいるらしい。私は驚きを隠せなかった。しかも今の日本は少子高齢化が進んでいる。年々、保護を受ける人が増え、保護する人が減っていく事は明らかだ。そしてこの記事を読んで許せなかった事は「不正受給者」がいる事だ。どうして人が一生懸命働いて稼いだお金を平気でもらう事ができるのだろう。私は不正受給者を軽蔑した。しかし、よく考えると私はこの人達と同じような事をしていたのだ。教科書をもらった事にも感謝せず、当たり前のように使っていたのだから。
私は父の言う「大切に扱う」という事について考えていると、以前テレビで見たある女の子の姿が思い浮かんだ。その子は貧しくて学校に行けないのだが、勉強が大好きな子だった。私はその子が自分の教科書を愛しそうに抱えていた事を思い出したら、急に自分が恥ずかしくなった。私は口で言うだけで、「大切に思う」ことをしていなかったんだ。
私がどうしてここまで教科書にこだわったかというと、今の中学生に知ってほしかったからだ。私達がいつも当たり前のように使っている教科書の重みを。私はその重みを知ってから二つの事を誓った。一つは教科書を本当の意味で「大切に」扱う事。もう一つは私に使われる税金に「値する人」になる事だ。私達中学生には多額の税金が使われている。私は「私に」税金を使われた事を後悔してほしくない。だからこそちゃんと「値する人」になって安心させてあげたいのだ。
「あなたのお金はふさわしい人に使われましたよ。」って。
今の環境への感謝
東村山市立東村山第五中学校
三年 小川萌
私の弟は、今年三月小学校を卒業し、私の家には、六年間の役目を終えたランドセルが二つになりました。六年間共に過ごしたランドセルは、自分で言うのも変ですが、まだまだ十分きれいです。押し入れの中で大きな場所をとっているランドセル達には、多くの思い出が詰まっていて捨てるわけにもいきません。しかし、ただ思い出と共に押し入れに押し込まれている状態に母は納得いかないようでした。
以前テレビで、海外の恵まれない子供達のために、使い古しのランドセルを送るNPO法人があることを知った母は、私たちのランドセルを送りたいと言い出しました。そこで、インターネットで貧しい国のことを少し調べてみることにしました。
当たり前のように新品のランドセルを与えられる日本とは違い、貧しい国の子供達は、ランドセルどころか、勉強する環境さえも与えられない状況です。勉強だけでなく、子供らしく遊ぶ権利さえ奪われています。
私は、小学校卒業まで栃木県で過ごしましたが、今もその当時の友達と連絡をとり合っています。その中の一人に不登校の友達がいます。メールの中では昔のまま優しい友達ですが、内容は少しずつ変わってきました。「今日も学校行ってない。」「なんで行かないの。」「だるいから。」こんな会話になることもあります。いじめを受けている様子はなく、ただだるいからと言うのです。その度、私は学校に行くことを勧めています。
友達の心の奥までは計り知れないけれど、貧しい国の子供達のことを思えば、なんて贅沢なんだろうと思ってしまいます。
私たちの住んでいる日本は、本当に恵まれた国なのです。義務教育の九年間は、国が税金を使って、教材を揃え、勉強する環境を整えてくれます。両親の働いたお金だけでなく、税金を納めているすべての人達のおかげで、すべての子供達が義務教育を受けることができるのです。会ったこともない人達が一生懸命働いて稼いだお金、その一部が税金として納められ、教科書や机となり、私達のところにやってきます。誰だって税金は有意義に使ってほしいと思います。教科書を粗末に扱ったり、机や校舎を傷つけたり、そんなことのために、大切なお金を税金として納めているはずありません。

中学生である私にできること、それは今私達が与えられている環境に感謝し、与えられた時間を大切に過ごすことではないでしょうか。そして、私達が大人になったとき、これから未来を支えてくれる子供達のために、これまで私達に大切な教育の機会を与えてくれた人達に、一生懸命働いて税金を納めることだと思います。
そして、恵まれない子供達のために、その税金の一部を使うことができたら、そう思わずにはいられません。
海外で見つけた日本の税金
横浜市立並木中学校
三年 小川修
私がタイに在住していた二〇〇四年、首都バンコクで初めて地下鉄が開通した。その地下鉄に乗りに行ったとき、私はある事に気づいた。ホームの壁に、日本とタイの国旗が並び、日本への感謝の気持ちを表したプレートが掲げられていたのだ。なぜ、このようなプレートが掲げられているのだろう。
気になったので調べてみると、総建設費三千億円の内、実に七割以上が日本からの円借款で賄われていた。円借款とはODAという開発途上国の発展を支援する予算の一種であること、そしてそれは国の予算であり、日本国民が納めた税金であることが分かった。こんな快適な電車に乗れるのも遠く離れた国、日本の税金のおかげだと、改めて感謝した。
しかし、ふと疑問を感じた。日本国民の税金が、なぜ外国の地下鉄建設に使われるのだろう。本来税金は、国内の公共事業や社会保障、教育費などに利用される。納税した国民自身のために使われなければ、税の無駄使いになってしまう。税金を使ってまで外国の発展を支援することは、日本や国民にとって無駄遣いにならないのだろうか。
さらに深く調べて、疑問は解消された。軍隊を持たず、外国との貿易によって国を守り、経済を発展させている日本にとって、外国と友好的で平和な関係を築くことが不可欠である。そのため、ODAによる支援は日本の外交の手段となっていたのだ。つまり、決して税の無駄使いではなく、私たち国民は見えない形で税金の恩恵を受けているのだ。国民だけでなく、外国の人々にも恩恵を与えている、こんな効果的な税金の使い方を発見し、私はとても驚き、感動した。
しかし、これらの事実は広く知れ渡っているとは言えない。一体どれだけの日本人が、自分たちの税金が外国の人々の生活向上に寄与し、両国の友好関係につながっていること、そして何より税金がこのように意外な形で国民の生活とつながっていることを知っているだろうか。
自分が支払った税金が何に使われ、何につながるかということは納税者にとって一番の関心事項だ。財政が厳しく、最近はODA予算が減っていると聞く。それがどのように使われ、国民の利益となっているかが納税者には見えないことが原因の一つではないか。ODAに限らず、税金の使われ方、それによる成果をしっかりと納税者である国民に報告することが重要であると思う。そして、私たち国民も税金の使われ方、成果に興味を持ち、理解する努力をしていき、税金を正しく上手に使う良い国「日本」になるよう、正しい知識を持ち判断していこう。
そのために私は、使われ方、成果を理解して納得した上で、国や自治体を信頼して快く納税したいと思っている。
税金の恩恵を忘れずに
学校法人湘南白百合学園中学校
三年 鈴木美菜子
私たちの生活は、実に多くの税金によって支えられている。税金は、私たちの生活を安全で、かつ豊かなものにしてくれている。私が、税金について関心を持つようになったのは、祖母に年金の話を聞いてからだ。
「昔は大家族で住んでいたので、家族が、お年寄りの面倒を見るのは当然のことだったけれど、今は若い人たちの仕事の事情で、そうもいかないために老夫婦だけや、お一人で暮らしているご老人の方が多いのよね。だからこうして、自分たちが若い時の暮らしと大きく変わらない生活ができるように年金をいただけることは本当に有難いことなのよ。」
と話してくれた。私は祖母の話を聞いて、高齢者が、安心して自立した老後を暮らせるためには、公的年金制度は必要不可欠なのだと思った。ましてや、生活水準の向上や医療の進歩によって国民の平均寿命は伸びており、多くの人にとって、老いに対する憂いは他人事ではなくなってきている。従って、今後、税金における年金の占める割合も大きくなるであろうことは必然的である。年を取ることは、誰もが避けては通れない道であり、私は若い世代が高齢者を支えるということは当然の義務だと思っているが、少子・高齢化の問題を考えれば、厳しい現実があることも事実である。だからこそ政府は、将来を見据えて、この状態を乗り切るために税制改革を行ったりしているのだと思った。
祖母は今、「おばあちゃんボランティア」として、地域の若いお母さんたちの育児相談に乗ったりしている。
「私は、幸い家族と暮らせているのだから、その分、少しでも私たちを支えてくれている若い人たちのお役に立てたら良いと思うのだけど、足が悪いから相談に乗ってあげることしかできないのだけれどね。」
と、祖母は笑顔で話していた。私はそんな祖母を見ていると、世の中は、助け合いの精神で成り立っているのだと思った。そしてその気持ちが税金というものを生み出したようにも思えた。私たちは、多くの場面で税金の恩恵に与かっている。つまり、個人が、税金を通して多くの人々に支えられているということだ。私も、祖母のように税金に対して、いつまでも感謝の気持ちを忘れずにいたいと思う。税金は、私たち国民の大切なお金だ。だから、無駄なく、有効に使われなければならない。税額が高いか安いか、そういうことばかりに捉われるのではなく、私たちの生活のためにどれだけ使われているのか、税金の行方について、私たちはもっと関心を持つことが重要だと思うのである。将来、私も働いて自分が税金を納める立場になった時、税金には常に関心を寄せ、日本社会の一員として、より良い国を築けるよう、認識豊かな納税者になりたいと思っている。
素敵な税金
厚木市立玉川中学校
三年 内田愛理
私は以前、あるテレビ番組で、大量のゴミが積まれてできるゴミ山で働いているフィリピンの少女を見ました。その少女は私と同い年でした。父親を亡くした彼女は、病気で働くことのできない母親、まだ幼い弟達のためにゴミ山へ行き、捨てられた空き缶やビニール袋などを集め、それらを家族が生活するためのお金に換えていたのです。しかし、いくらがんばってゴミを拾っても、普通に生活ができるほどのお金が得られるわけではありません。そればかりか、母親の薬も買わなければならず、食事も満足に摂れていない状態でした。
そんな日々を過ごすなかでも、彼女はある一つの思いを常に胸に抱えていました。それは「学校に行きたい」ということです。もちろん、彼女が学校へ行ってしまえば、働く人がいなくなり、生活ができなくなるわけですから、その思いは叶わないままでした。
この番組は私にとって、とても衝撃的なものでした。世界には貧しい人がたくさんいるということはもうわかっているはずなのに、改めて映像で見てみると、こんな暮らしをしている人が、私と同じ時を生きているなんてとても思えなかったからです。そして、その後、私の頭にうかんだものは社会科の授業で習った「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」である「生存権」でした。もし、彼女がこの権利を受けることができるのなら、食事を充分に摂ることができ、学校に通うこともできるでしょう。授業で習ったときにはそれほど大切とは思わなかったこの「生存権」の存在が、どれほど重要なものなのかを私は彼女から学びました。
私達の住む日本には、私達の生活をより良いものにしてくれる制度や施設などがたくさんあります。道路や公園がつくられたり、学校で先生に勉強を教えてもらったり、「生存権」ももちろんそうです。そして、これらが成り立っていられるのは、税金があるおかげなのです。税金を納めることによって、誰かを幸せにできるということは、なんて素敵なのだろうと私は思いました。
しかし、最近は、その税金が無駄使いされているということをよく耳にします。税金は私の両親も含め、大人の人達が働くことによって納められています。毎日一生懸命に働いたことで納められるこの税金を、ぜひ大切に使って欲しいと思います。そして、私が社会人になるころには、私達が安心して、快く税金を納めることのできる社会になっていてくれれば良いと思います。
私は日本のこのすばらしい制度を、これからも維持できるように、そして何より、家族や友達、私の大切な人達のため、顔も名前も知らない誰かのためにもしっかりと働き、税金を納めることのできる大人になりたいです。
税金は「お互いさま」
袖ヶ浦市立長浦中学校
一年 鈴木文乃
日本には古くから「お互いさま」という言葉があります。困った時は、協力し合って乗り越えていこうという「いたわり」の言葉です。その「お互いさま」が、税金はもちろん、日本の将来にとっても大事な合い言葉になってくるのではないでしょうか。一人一人がきちんと納税することにより、教育・福祉・医療の面で、多くの人が助けられているのです。自分には関係ないからといって税金を納めない人が増えれば、日本の国が赤字を抱え、多くの人が困ることになります。
例えば、本が大好きで毎月一度は通っている図書館です。町の本屋さんよりも蔵書の数が多く、無料で十冊まで借りられるので大変助かっています。それから、わたしが毎日、当たり前のように通っている学校も、税金の恩恵を受けています。体育館やテニスコートなどの施設はもちろん、学校で無料で学べるのも、教科書が無料なのも税金があるからです。
また、道路や信号機・街路灯など、地域の安全な生活を守るためにも税金が使われています。税金をきちんと納めてくれる人がいるからこそ、わたしたちの安全で安心な生活が守られているのです。
しかし、これからは少子・高齢化がますます進み、国や地方自治体の財政は大変厳しいものになってきます。
私の母は、昨年まで子供会の役員をしていました。わたしも母の手伝いをしていたのですが、その時に、税金と同じだなと思ったことがあります。子供会は、各家庭から集金し、そのお金を地域の小・中学生のために、季節の行事や親睦会を企画します。しかし、子供の数が年々減少し、以前と同じような運営ができなくなってきたと、母がいっていました。このままいくと、行事の規模や親睦会の内容などを変更するか、会費の値上げをするかということになってしまいます。
税金についても、少子化が進んで税金を納める人が減り続ければ、今までと同じ恩恵を受けることができなくなります。今と同じ生活や保障を受けるには、そのための財源を確保しなければならず、消費税の値上げなども必要になってきます。
新聞などで、脱税や税金のむだ使いなどの記事を目にしますが、とても残念なことです。税金は、国民が互いに「助け合う」ために欠かせないものです。わたしたちの生活の中には税金の恩恵を受けているものが必ずあります。わたしは、多くの人の税金によって支えられている今の生活に感謝しながら、社会や税金の仕組みについてもっと勉強し、大人になったらきちんと税金を納め、世の中をよい方向に変えていって、恩返しをしたいと思います。
NO税から納税へ
香取市立佐原第五中学校
三年 小林なつみ
『消費税はいただきません。』
すごい。安い。五%も払っていた消費税を払わなくてもいいだなんて。
「お酒もたばこも安くなった。給料も増えたぞ。」お父さんもすごく喜んでいる。
税金を払わなくてよくなったので、私たちの所得は増え、生活は豊かになる、はずなのに……
学校では、先生が足りないのでみんなが体育館に集められて授業を受けている。教室も体育館も雨漏りや破損がひどい。
警察や消防がないので、泥棒や火災の被害にあっても、自分の暮らしは自分で守らないといけない。病院はあるけど、治療に莫大な費用がかかる。
ごみは自分で処理しなければいけないから、街中がごみだらけ。はえも大量発生している。
大好きだった図書館もなくなっちゃった。
税金のない生活を想像してみた。すると、私たちの生活がいかに税金によって支えられているかがよくわかった。
『税金』今まであまり考えたことがなかった。いつも払っている消費税も、何のために払っているのか考えたことがなかった。ただ、高価な物を買ったときに、「消費税ってこんなに取られているの。」と感じるくらいだった。
しかし、税について調べてみると、生活の中で多くの恩恵を受けていることがわかった。特に、私が身近に感じたのは、教育費のことである。普段私達がなにげなく使っている教科書が、見ず知らずの大人の方々の税金によって負担されていること、さらに、明るい校舎や整った教育設備の中で学習できるのも税金のおかげであることを知り、今まで以上に学習に励まなくてはと思えるようになった。また、警察や消防、さらには、医療やごみ処理、道路整備や公園・図書館などの公共施設の整備など、実に様々なところに税金が使われていることがわかった。つまり、私たちが毎日を安全で安心して生活するためには、税金は欠くことのできないものなのである。
しかし、近年、このように大切な税金をきちんと納めない国民が増えていると聞いた。なぜか。その理由として、税が何に使われているかがよくわかっていないのではないかと考えられる。国民一人一人がもっと税について関心を持ち、自分達が納めている税が何に使われ、それによって私達の暮らしがどう豊かになっているか知るべきではないだろうか。国民の三大義務の一つ。それが『納税』の義務である。日本国民として、税金を納めることは必ずしなくてはならないことなのである。
私も、将来就職し税金を納めることになる。その時代を担う子どもたちのために、国民の豊かな暮らしのために、日本の平和のために、きちんと『納税』し、国民の義務を果たしたいと思う。そのために、税の仕組みについてもっと詳しく学び、見聞を広めていきたい。
母の納税と国民の義務
韮崎市立韮崎東中学校
三年 河口愛
母子家庭の我が家では、毎月決まった日に母の`ぼやきaが起こる。給料日だ。
「いくら働いても税金でこんなに引かれちゃうし、買物すれば五%も消費税で取られちゃう。全く困るわあ。」
と眉間にシワをよせ、大声で叫ぶ。それは母の口癖であったが、その後は決まって
「まあ、しかたないか、必要なんだからね。」
と自分で納得するので、見ていてかなりおかしい。公民で、日本国憲法においての国民の義務は「教育」「勤労」「納税」であると学んだ。しかし、実際、実生活と教科書での学習が一致しない私は、女手一つで一生懸命働き、生活を支える母の納めた税金がどう使われているのか、その必要性は何か母と一緒に考えてみたいと思った。
一言で税金と言っても所得税、住民税、消費税、酒税、タバコ税、など様々なものがある。ではその使い道はというと多種多様で、それは、例えば警察や消防署、救急など、税金が我々の生活や街の安全を守り、支えてくれていること、自分達が通う中学校の他、小学校、高校での教育費、国民医療費の公費負担、市町村のゴミ処理費用など、実に身近な所で多大に活用されていることを知り驚いた。
母と真剣に税について話をしていると母は、ふいに自らの仕事においての現状を話しだした。老人介護にたずさわる母の勤務する施設では、常に満員で何十人ものお年寄りが順番待ちをしているとのことである。その入所を待つ間、家族は自宅で介護しなければならず、経済的にも物理的にも、心身共に疲れ果ててしまっているのだという。母は、
「愛が大人になる時代は、もっとお年寄りが増えて、少ない子供の愛達の負担はかなり大きくなるんだろうね。介護する方もされる方にも、もっと負担が少なくなるといいね。」
とつぶやいた。公民の授業でも日本は急速に高齢化が進んでいて、少ない人数で一人のお年寄りを支えなければならない時代に入っていることを学んだ。また、その費用を皆で公平に広く負担し合う一つの考えとして消費税が生まれたことを思い出した。それを聞いて私は、急に大きな責任を感じ、背筋がピンと伸びたような感覚になった。
自分も将来、職に就いて納税者になった時、自分の納めた税金が生きた使われ方をしているか、常に厳しく見ていこうと思う。そして、一人の国民として、日本が今よりもっともっと住みやすい、すばらしい国となる為の、小さいが大きな協力者でありたいと思う。
母と真剣に税について話し合えた事は、私の税に対する考え方を大きく進歩させただけでなく、母の苦労への感謝の気持ちも大きくさせた。
税に助けられた僕
川島町立西中学校
三年 平川貴一
僕が今、生きているのは、税のおかげです。
僕は、今から十五年前、この世に生を受けました。しかし、僕が生まれた時の体重は、七一八グラムしかなく、病院では、この子の命はまず助からないだろうと言っていたそうです。僕の命を存えるための医療には、一ヶ月約三百万円というお金がかかりました。そんな大金を僕の家族が支払うなんて、とてもじゃないけれど無理な話です。でも、僕の治療費は、大半が税の蓄えによって賄われ、両親は、百分の一程度の費用を支払うだけで済みました。高度な医療技術とそれを支える税があって、僕の命は助かり、今、中学生として充実した毎日を過ごしています。
税を支払うということは、僕たちが物と引き換えにお金を支払うのと違い、すぐに形あるものを手にしないことで、タダでお金を取られているように思っている人も少なくないでしょう。そういう人は、ある意味、幸せな生活を送っている人かもしれない、と僕は思いました。僕は死にそうな状態で生まれ、その後、目が悪くなってしまったり、身体の発達が遅れたりしたけれど、そのお陰で得たものがたくさんあります。税が、弱い立場の人の力強い味方であることを身を持って知ったことが、その一つです。税のありがたみを感じない人は、個人的に税からの補助を必要とすることなく生活できる人です。そういう人は、自分は幸せなんだと思うべきです。でも、皆平等に年をとり、介護サービスを受けたり、医療機関を利用するために税のお世話になる日が来るのです。また、いつ事故などで弱者の立場になるかわかりません。税に対して良くない印象しかない人には、こういう税の役割をぜひ知ってほしいと思います。
「空気のような存在」という表現があります。僕たちが空気を吸って生きているのは、当たり前のことで、日頃意識してはいません。しかし、空気はなくてはならないものです。税によって成り立っているサービスは、まさしく「空気のような存在」なんだと僕は思います。僕たちが、きれいに舗装された道路を歩き、不要なゴミを収集してもらい清潔な状態で生活していること、消防車や救急車、パトカーは、僕たちがピンチの時に電話一本ですぐにかけつけてくれること、これらは今や、僕たちの生活の中で当然のことのように思われています。しかし、現在必要不可欠なこのようなサービスは、何もしなくても手に入る空気と違い、国民が税を納めなければ受けとることができなくなります。税を軽視し、自分くらい納めなくても、という人が増えれば、息苦しい生活を強いられるのは、他でもない僕たちなのです。
生まれてすぐに税に助けられた僕は、まだおこづかいの中から物を買って支払う消費税でしかお返しができていません。あと五年で、僕は二十歳になります。僕一人が納める税はわずかですが、その時は恩返しのつもりで、きちんと納めようと決めています。
税金の使い道
上尾市立東中学校
三年 黒田聡子
私は今年の夏、上尾市の代表としてオーストラリアへ派遣研修に行って来ました。その研修費用の大半は、上尾市民の皆様からの税金でした。私達派遣生は、研修中何度も「この派遣研修は上尾市民の皆様からの税金で成り立っている。だから、上尾市の代表としての自覚と、市民の皆様への感謝の気持ちを忘れるな。」と言われ続けました。
帰国後、私は税金について考えるようになりました。私達は消費税を始めとする様々な税金を国、都道府県、市町村などに納めています。しかし、ほとんどの人は、自分達が納めた税金がどのように使われているのか、明確には知りません。実際、私も自分も納めている税金が、海外派遣研修の費用の一部になっていることを全く知りませんでした。
税金はどのように使われているのか│││。税金で国の借金を返したり、公務員の給料を払ったり、施設等の建設・運営費用になったり……。税金が国の為、私達が快適な生活を営む為に使われていることは誰でも知っています。しかし、上尾市のように税金の一部で毎年三十名の中学生が海外派遣に行っていることを、関係者以外で知っている市民が一体どのくらいいるのでしょうか。
私達には「知る権利」があります。従って、税金の使い道を知ることができます。その為に、税金の使い道を公開している自治体もあります。しかし、私達はその使い道についてほとんど知りません。それには、全ての自治体が税金の使い道を公開していないことも多少はありますが、第一には私達が税金の使い道についてあまり興味を持っていないということが大きく関わっていると思います。
私達の中には、税金の使い道について知りたいと思う人、興味を持っている人は少ないです。しかし、税金が無駄使いされたことが発覚すれば、誰もが関心を持ちます。例えば、不必要な施設の建設等です。普段、税金の使い道は、自分達に直接関係のないことと思う人が多いので、関心が持たれません。しかし、不必要な施設の建設となれば、その建設・運営費用は自分達が納めた税金から出ているのだから、自分にとって損となり関心を持つようになります。
では、人々が税金の使い道に関心を持つようにするには、どうすれば良いのでしょうか。その為には、各市町村に頻繁に税金の使い道についてまとめた冊子を配ったり、町内会で会議や集会の際に、地区の住民に報告したりすることが必要だと思います。
税金の使い道について関心が持てれば、次は自然と政治に関心が向くでしょう。政治に関心があれば、選挙の時の棄権者も減るでしょう。そうすれば、国民がより政治に参加するようになり、現在よりも良い政治方針が執られると思います。
だから私は、税金を納める意義を良く考えて、その使い道に関心を持って生活していきたいです。
税への関心
下妻市立下妻中学校
三年 大吉風花
今年、私は人生で最大の選択をする。「受験」という大きな壁を前にして、自分の進路や将来について真剣に考える時間が、大幅に増えた。同時に、「税」について考えることも多くなった。
今年、私の兄は高校生になった。教科書や問題集などは、すべて自己負担になることに驚いた。小・中学生の教科書類は、すべて国や県からの支給品で、私たちには一切お金がかかっていなかった。しかし、その教科書も自分の両親や親せき、先生やその他多くの人達が、必死に働いて納めた税金の中から代金が支払われ、私達の元にある。そう考えると、この教科書には、私の想像している以上の人達の想いが詰まっていることになる。そのことを知って以来、私は毎時間感謝の気持ちを込めて、教科書をフルに使い、一生懸命取り組んでいる。それが、税金を納めてくれた人達に対して、私ができる最善の方法だと考えるからだ。
私は、将来日本国民の負うことになる、「子どもに普通教育を受けさせる義務」「勤労の義務」「納税の義務」の三つの義務を、しっかりと守り、今の私達と同じように未来の子ども達にも教科書が渡るようにしていきたい。
そのためには、一人一人の税に関する意識を高めていく必要があると思う。税について何も知識が無いままでは、未納する人達が出てくるかもしれない。もっともっと、税に対して「なぜ?」「どうして?」という疑問を持ち、一人一人が向上心を持って、税に対する関心を高めていければいいと思う。そして、税の大切さや、これからの税の在り方、税の活用法などについて、身近な人達と意見を交わし、もっと税を身近に感じることができれば、これからの生活も、良い方向へ向かっていけると私は考えている。そのために、今何ができるだろうか?最近では、税の無駄遣いがニュースや新聞でも大きく取り上げられている。私は、そのニュースを聞く度に心が痛む。国民が納めた税が、国民のために使われないことに、毎回憤りを感じるようになった。ついこの間までは、何も感じることのなかった私が、このような感情を抱いていることに、自分でもビックリしている。これは、私の税に対する意識が高まっているからではないだろうか?私のような感情を抱く人がたくさん増えていくように、自ら行動し、周りの人達に税の大切さを訴えていきたいと思う。
次の世代を担う私達が、これからの日本を決めていく。そんな中で、「税」は忘れることのできない、重要なものである。税の重みと大切さの理解の輪を、どんどん広げて行きたい。
税のありがたさ
上三川町立上三川中学校
三年 田仲里千菜
今、私達は日々、何の不安や心配もなく、家庭生活や学校生活を送っています。
身体が健康であり、必要な物を購入することができる、このようなことをあたり前の様に感じています。
しかし、このことに目を向けて、何かと考えたり、親や社会に対して感謝したり、ということはあったでしょうか…。
そこで、私達が一日の中で一番長い時間を過ごす学校生活について、考えてみたいと思います。
他国では、教育を受けることはもちろん、三食、食べることもできない人々がいるというのに、私達は、安全が確保された学校で、授業を受け、給食を食べ、毎日同じ様に時間が流れ、友達と楽しく過ごしています。授業料はもちろん、教科書も無料というこんな恵まれた環境の中で、私達は教育を受けることができています。また、図書館などの公共施設も、無料で利用できます。
これらは全て、働いている人が納めた税金から、成り立っているということを知り、私達の教育は、多くの人々に支えられているということを、改めて実感しました。
私達が納めている税といえば、買い物のときの消費税、五パーセントだけです。こんな私達が、税に対して協力できることは何か、考えてみました。
学校での電気、水道、公共施設の修理、清掃などの維持、管理費これらも全て、税金が使われているということを、常に頭に入れておくことが、大切です。そこで、学校生活では、節電節水を心がけ、また公共施設を利用するときは、施設を汚したりしないように、丁寧に利用するように心がけることが、税を無駄使いしない、ということにつながるのではないかと思います。このことが、私達は納税者ではないけれど、陰の納税者、つまり間接的に税の使い道を手助けしていることに、つながってゆくのだと思います。
私達は、税を納めている人達に支えられて生活しているといえるのです。
私達、親子は今、国民遺族年金というものを受給しています。これらも全て、国の税金からです。母は、この年金は私の将来の教育費として、大切に蓄えているそうです。母も私も、この制度のあり方に、心からありがとうという気持ちで感謝しています。
これからの将来は、私達が納税者となり、子供達の教育、高齢者の福祉に、協力してゆくことになります。
そう考えると、税が社会を支え、社会を育ててゆくというように、税が絶えることなく、巡り続けることにより、今の社会が造られているといえるのではないでしょうか。
国の土台は、働く人達の税金によって、支えられ、築き上げられているということを、決して忘れてはならないのです。
命のリレー
高崎市立佐野中学校
二年 岡村昌美
五月の連休、美ヶ原高原の帰り道にバイクの事故を見た。山道の急なカーブであり、バイクはかなり壊れていた。「けがもひどいだろうね。」と家族で話ながら一キロほど下っていくと、広場にヘリコプターがいた。よく見ると『DOCTOR』という文字と赤十字のマークが書いてある。ドクターヘリであった。急に大きなエンジン音がしたので、車の窓から身を乗り出すと、応急処置をされたけが人がヘリの中に運ばれていくところだった。
何だか私は、とても大きな事故に遭遇してしまった気持ちになり、何日かの間、ヘリの音が頭から離れなかった。
それから数ヶ月後、新聞で群馬県にもドクターヘリが導入される方針だという記事をみつけた。
現在、日本では十県がドクターヘリを備えているという。厚生労働省は、一九九九年に東海大学、二〇〇〇年に川崎医科大学のそれぞれの救命救急センターにドクターヘリを導入した。五十キロを十五分で飛ぶため、救急患者にとっては一命を左右する空飛ぶ救命治療室ともいえる。心筋梗塞や脳卒中、ひどい外傷といった初期治療開始と高度救命医療機関への迅速な搬送が回復のカギを握る治療成果は大きく、死亡例は三十%から十九%、後遺症例が十五%から九%に減少。全く障害がなく社会復帰できた例が三十一%から四十九%に増加したという。
二〇〇一年には、ドクターヘリを全国展開するために、導入促進事業が創設され、事業費の半分を国が補助する方針が示された。
一ミッション、五十万円の費用が必要とされるドクターヘリ。そのために国民の税金が使われ、命が救われるのならば、こんなに嬉しいことはない。
実は、私も迅速な医療体制により命を救われた一人である。
生後五日目に髄膜炎になった私は、新生児ということで、体力的にも、投与する薬にも限界があり、死を目前にしていた。唯一、救う方法はγグロブリンという血液製剤を一刻も早く投与することであった。大病院への転院、血液センターからの輸送と分刻みで治療が行われ、私の命は救われた。
後遺症が出る心配は未だ消えていないが、速やかな救命体制のおかげで、与えられた命に感謝し、今、私はフライングドクターになる夢を持っている。
人の命を直接救うのは、医師や医療機関、医学の進歩であるが、それにかかる莫大な費用を支えているのは税金である。
ドクターヘリの導入も含め、二十一世紀の日本の救命医療の改革に税金が有効に使われることに期待するとともに、私もフライングドクターをめざし、努力していきたい。そして、将来、一納税者として、命のリレーに参加していくつもりである。
願いをかなえる税
信州大学教育学部附属松本中学校
三年 中島芙美
私の家の近くに「中山文庫」という市立図書館があります。小学生の頃は、休みの日に行ったり、放課後立ち寄ったりして、お世話になりました。ある夏休みには、毎日通って休み中だけで二十冊以上の本を読ませていただいたことを覚えています。
「なぜ、中山図書館ではなく、中山文庫なのか」と、祖父に聞いたことがあります。昔、折井英治さんという農学を研究されていた方が晩年を中山地区ですごされたそうです。折井さんは、農学に関する本をはじめとして、十万冊以上の本や資料を持っていらしたそうです。折井さんは、それらを「このまま個人で持っているのではなく、より多くの人に読んで役立ててもらいたい」と考えて、中山文庫を開設したそうです。まず、バスの中に保管することになったそうです。しかし、せっかくの本も狭いバスの中に詰め込んでしまっては、本が傷んでしまいますし、上手に探せません。
本を大切にして、より多くの人に本に親しんでほしいと願った折井さんは松本市に本を寄贈することにされたそうです。折井さんの願い受けて、きちんとした保管庫と閲覧室のある図書館をつくってほしいと中山地区の皆さんが市にお願いをしました。そうした、折井さんと地区の方々の願いが実って、「中山文庫」ができたそうです。
「もしも中山文庫がなかったら、私は多くの本に出会えたのか」たぶん出会えることのないままに終わった本が多かったのではないかと思います。その時に出会った本の中には「何度も読みたい」と思って、書店に出向いても、ないものもありました。
この貴重な本との出会いの場を与えてくれた「中山文庫」はどのようにつくられたのかを祖父に聞きました。祖父は、地区の願いをもとに市議会で話し合い、国や県の援助を得て、つくられることになったと話してくれました。その際に、費用は税金で賄われているという話を聞いて、私は驚きました。市立図書館をはじめ県立文化会館・国立病院をはじめとする多くの公共施設は、税金が財源なのだそうです。
何か物を買ったときに、消費税がかかります。千円のはずのものが千五十円で、何か五十円分損した気持ちになったことを覚えています。また、父母の給料からも税金を払っています。税金は徴収されるものとしか考えていませんでした。その税が何に役立っているのか考えたこともありませんでした。
しかし、祖父の話を聞いていて、税金のおかげで、「中山文庫」がつくられ、私は多くの本に出会えたのだと思います。
このことをきっかけに私は、税はとても大切なものだと思うようになりました。これからももっと「税金はどんなことに使われ、どんな人達の役に立っているのか」勉強し、未来を支える税金をきちんと納税する大人になりたいと思います。
                       
  さくいん (学校名:50音順)  (氏名:50音順) へ戻る  
 トップページへ 

Copyright(C)Ashiya-Higashinada nouzeichochiku kumiairengokai. 2005 All rights reserved.