芦屋東灘納税貯蓄組合連合会
トピックス 

40回「税の作文」優秀作品 

 
税金のありがたさ
伊万里市立青嶺中学校
三年 田 中 千 尋
 私は、普段の生活で、あまり税金にお世話になっていると感じたことはありませんでした。でも、ある事がきっかけで、税金のありがたさを知りました。それは、妹のおかげでした。私の妹は、耳が産まれつき聞こえず、今まで、ずっと補聴器をつけていました。それでも、完全に聞こえるわけではなかったので、人工内耳という、機械を耳の中にうめこむ手術をしました。手術は、無事成功し、妹の耳は、前よりも、とてもよく聞こえるようになりました。税金のありがたさを知るのはこれからでした。
 私は、手術からしばらくたって、母に、「手術のお金って、どんくらいしたと。」と聞きました。すると、「そーね。数百万ぐらいやなか。」と母は言いました。私は驚いて、「えっ?そがん高かと?そがんお金、うちん家のお金で払いきると?」と聞きました。母は、「そがんと、払いきるわけなかたい。このお金は、福祉の税金で払ってやらすと。」と言いました。私は、その時初めて、税金ってすごいな、税金ってありがたいなと思いました。税金がなかったら、妹の手術はできず、妹の耳も聞こえないままだったかもしれないと思うと、本当に感謝しなければいけないと思いました。
 この出来事から、ほかにどんなことに税金が使われているのか、考えてみました。思えば、家から一歩外に出れば、すぐに道路があります。道路は税金からつくられています。私達が毎日通っている学校も税金でつくられています。教科書も税金によって、私達の手の中にあります。警察や、消防という組織も税金のおかげで存在します。あらためて、自分の身のまわりを見わたしてみると、税金のおかげで私達の生活が成り立っているということがよくわかります。でも、これらは、あまりにも身近にありすぎて、そのありがたさに気付くことは、やはり、とても難しいです。だから、税金のありがたさに気付くことによって、日本の経済に協力しようという気持ちがうまれると思います。私も、税金のありがたさに気付く前は、どうして税金なんか、払わなければいけないのだろうと思っていました。それは、税金なんて自分には関係ないと思っていたからです。多くの人が同じように思っていると思います。だから、日本中の人々に税金のありがたさを知ってもらいたいです。そして、日本中の人々が、日本の経済に協力的になって、これからもずっと快適な生活が送れたらと思います。
一行の文
唐津市立七山中学校
三年 岡 本   望
 あなたは日本国憲法の三十条をみたことがあるだろうか?その内容は実に単純明解だ。ただ「国民は法の定めるところにより、納税の義務を負ふ」とだけ書かれてある。たった一行の文だが、私たちには大きな影響を与えている。
 テストの問題でこうでたことがある。“中学生のあなたたちにもかせられている義務は何か”というものだ。私は頭を抱えた。三つのどれもが当てはまらない気がした。唯一関係のありそうな普通教育を受けさせる義務も親にかせられたものだしあとの二つも当てはまらない気がして、結局空欄のまま提出した。解答が配られて私はうなずいた。納税の義務と書かれてあった。「消費税だ。」そう思った。実際には親のお金を使っているのだが、店側との交換をしているのは私たちだから、一応納税者といえるだろう。
 消費税は私たちの生活にすっかり馴じんでいる。しかし他の税へはあまり馴じみがない。ただ税と聞くと嫌がられる存在だ。そんな人にぜひあなたの身の回りを見渡してほしい。今日教科書を開いて勉強している小・中学生その教科書はいくらでしたか。今日図書館へ行った人、入口にレジはありましたか。その本も教科書も税金で買われたものだ。税金は私たちを支え、環境を整えてくれる。大事な役割をもって生まれてきた制度なのだということを分かってもらいたい。
 私たちはけっして税のために生きているのではない。生きていくために税を払うのだ。だけど新聞やテレビを見ていると脱税や税の無駄使い、税の値上げなどが目につく。そのことで「税を納めても無駄だ。」と思う人も少なくないだろう。ではあなたのすぐそばにいる大切な家族や友人や恋人が大きな病にかかった時、事故にあった時、税がなかったら救急車の出動費や高額な医療費を払えるだろうか。もし払えなくて、治療を受けることができず、大切な人を失ったならば…。「税金があればよかった。」そう思うだろう。
 日本の税への問題は山積みだ。少子高齢化による納税額の値上げや脱税者、滞納者の増加。それらを将来へ残さないためにまず必要なのは私たち国民の税への知識の向上と税への理解だ。その二つが達成された時、あの一行の文は本当の意味で大きな役割をになうことになるだろう。そして私も大切な人を守るための納税者の一人になりたいと思う。
税に感謝
大分市立滝尾中学校
三年 渡 辺 さやか
 私は昨年の夏、いつも以上に税金のお世話になったように思います。それは大分市の中学生海外体験研修生として参加させていただいたからです。おかげで夏休み中にオーストラリアの家庭にホームステイやファームステイの体験をすることもでき、楽しい思い出をつくることができました。私がこんなにすばらしい体験をたくさんできたのも、大分市のみなさんの税金のおかげなのです。費用のうち四分の三のお金を税金で補助していただきました。このことは市民のみなさん一人一人が支えてくれているからこそ、実現できるものなのだと実感しました。これをきっかけに私たちが安全で豊かな生活ができるのも、税金によって支えられているのだと分かりました。
 公立の小・中学校で配られる教科書、学校内の施設や公共の施設、普段なにげなく通っている道、私たちが毎日安心して生活していけるのも、すべて税金のおかげだということを学校から配られた資料を見て、知りました。このことを知った時、感謝の気持ちでいっぱいでした。
 先日、消費税を十パーセントに上げるのかという問題が取り上げられていることをニュースで見ました。日本人は十パーセントで高いと多くの人が言っているけど、資料を見ると、他の国では十パーセントや、二十パーセントを消費税として納めている国が多くありました。また、日本では救急車やパトカーを呼んでも無料だけど、ニューヨークでは約三万五千円、パリでは約三万八千五百円〜約四万六千五百円かかるそうです。日本に住んでいる私にとっては、とても考えられないことでした。このように税金は安い方がいいと思われがちだけど、税金は私たちが多く払った分だけ、安心して暮らせる充実した環境になると思います。私が税金を払っているのは、まだ消費税しかありません。しかし今、私たち子どもができることといえば、感謝の気持ちを忘れずボランティア活動をしたり、勉強を一生懸命にすることだと思います。そして、将来もっとたくさんの税金を納めるとき、自立した一人の大人になるのだと思いました。
 私たちが暮らしていくのに、必要不可欠な税金ですが、少子高齢化でお年寄りを支える働き手が減ってしまい、一人一人の税の負担が重くなってしまうという問題があることを知りました。現在の働き手として頑張っている人が、お年寄りになったときに健康で豊かな充実した生活を送れるように、またこれから税を納める人のためにも、税の力で少しずつでも、変えていかないといけません。働く人の環境をよくすることも、大切なのだと思いました。今のうちから、税のことをよく勉強し、社会を見つめ直していこうと思いました。
日本の未来へ税というカギを
西都市立三納中学校
三年 齊 藤 文 香
 「学校で勉強したい。」テレビで見た、ある国の男の子の夢。
 その子は、学校に行きたくても、家庭の事情で行けなくて、私よりも、小さいのに、一生懸命働いていました。
 私は、テレビを見ていて、自分は恵まれた環境にいるんだと気づきました。
 学校に行ける、そして、学べる。ただそれだけのことかもしれないけど、その子の夢が、私にはもう、叶っている。
 私は、その子も、学校に行ける日がいつか来ればいいなぁと思いました。
 私達、日本の子供は、税金のおかげで、義務教育という無料で学校に行けるようになっています。
 それも、すべて、お父さん、お母さん、また、国民みんなが税金をきちんと納めて下さっているから、私達は、いろんなことを、小学校・中学校と学べているのです。
 また、他にも、税金は、いろんな所で、使われています。
 例えば、施設を作ったり、道路を造り直したり、まだまだいっぱいあります。
 私の家の近くに「三納の里」という、老人ホームができました。
 一度、職場体験で、訪れたことがありますが、とても広く、お年寄りの方達の笑顔や、笑い声のたえない、すばらしい施設でした。
 税金のおかげで、国民みんなが、安心・安全で、また楽しく暮らしているのだと知りました。
 しかし、最近、税金を納めていない大人の方が増えていることが分かりました。
 私は子供で、消費税ぐらいしか払ったことはありませんが、子供の私でさえ、税金が、なくてはならないものだということがよく分かったのです。
 「お願いです。税金をきちんと納めて下さい。安心・安全でもっと楽しく暮らせるよう、そして、日本の未来がもっと輝けるように。」
 私が思う税金は、国の扉のカギなのです。もし、なくせば、その扉は開かないまま、何も変ることはないでしょう。
 でも、カギをきちんと持ち続けていれば、扉を開けることができ、何か、小さなものであっても、国には大きく変わることのできるものが見つけられるかもしれません。
 そのためには、税金のありがたさを、一人一人が、自覚し、また、一人一人の手の中にそのカギが、握られている社会にしなくてはいけないのです。
 未来の日本をうけつぐ、私達は、税金という大事なカギを、なくしたり、傷つけたりせず、大切に、大切に持ち続けていくことが、私達のやるべきことではないかと思います。
 未来の子供達・お年寄りの方、そして、国民みんなが、幸せに暮していけるように、そのカギを残しておかなくてはならないのです。
祖母を助けた税
北谷町立桑江中学校
三年 森 田 優 弥
 「畑に行ってこようねぇ」という決まった言葉で、畑へ向かう祖母。ゆっくりゆっくり手押し車に身をまかせるようにして歩いて行く。
 六十七歳になる僕の祖母は、いつも元気で畑仕事が何よりも大好きな人です。また、頑固で自分の事は自分でやらないと気がすまない。そんな、しっかりした祖母は、とても強い人だと思っていました。
 三年前の十二月のことです。あんなに元気だった祖母が、冬の寒さがこたえたのか、体調をくずし、寝込む日が続いていました。そんなある日、「おばあちゃん、入院することになったから」という、母の言葉に、驚きを隠すことができませんでした。「おばあちゃんが」想像したくないことが、何ども何ども頭をよぎり、私は、とても不安でたまりませんでした。すぐにお見舞いに行くと、ぐったりとベットによこたわり点滴をうつ祖母の姿がありました。今までの元気な祖母の姿からは、想像もつかないものでした。やさしくて強い祖母の、つらそうで苦しそうな姿を見るのは、心がしめつけられるようなとても痛い思いでした。「早く元気になってほしい」という一心で、私は毎日お見舞いに行きました。祖母は、お医者さんや看護婦さん、薬の力をかりながら、少しずつ元気を取り戻し始めました。そんな時、祖母は、「一ヶ月近く入院してるけど、お金は大丈夫かねぇ」と心配していました。母は、「大丈夫だよ、心配しなくていいよ。医療保険があるから」と言っていました。実際、母達が負担したのはほんの少しだそうです。
 では、残りの多くのお金は、どこからくるのでしょうか。それは、医療保険という税金でまかなわれているのだそうです。働く大人の人達が納める税金。一見、「税金を取りすぎだ、納めるのがいやだ。」と思われがちですが、その税金でまかなわれている多くのものに私の祖母は助けられ、元気を取り戻し、今の楽しい暮らしがあります。「あなたの納めた税金に、僕は助けられている」そう思えば税金を納めることが良いことで、生活に欠くことのできないものだと思えるはずです。私達が、快適で暮らしやすい生活をおくるために、税金はあらゆるものに形を変え、僕達の身の周りで多くの手助けをしています。たった五パーセントの消費税に、けちをつけたり払うのをいやがっていた僕に、今回でさようならです。たった五パーセントの消費税も、みんなの役に立っていることを知ったのです。
 僕達家族は、祖母も元気になり、今とても幸せです。これからもきっと、いろいろな形で税金に手助けされることでしょう。そのたび、感謝の気持ちをわすれず、また、自分達もいやがらず進んで税金を納めていきたいです。きっと、誰かの役に立つと思うから。
財団法人日本税務協会
会長賞入選作品
形をかえて生きる税
山梨市立山梨南中学校
三年 青 柳 美 沙
 私が今、こうやって文字を書けるのは何故だろう。それはもちろん、小学校一年生からひらがなを教わり、カタカナを教わり、漢字を教わってきたからだ。他にも色々なことを学んだりしたが、それができたのは学校があったからだ。その学校は税金でつくられている。そのことを知ったのは小学生のときだったが、机、椅子、教科書、黒板、全部が全部税金だと言われても「そうなんだ、税金なんだ。」くらいで、あまり実感は湧かなかった。
 しかし、その税金のありがたさを感じたのは中学生になり吹奏楽部に所属するようになってからだった。一年生の担当する楽器が決まったとき、先輩に「これが今から美沙ちゃんの楽器ね。」と手渡されたサックスが入ったケースは、ずしりと重かった。その重さがやたらと嬉しかった記憶がある。そのケースを興奮しつつも、慎重に開けてみると、中にはちょっと凹みや傷があったりしたが、十分楽器として使えるサックスが入っていた。それは昭和五十年代に購入されたものだった。
 その時はあまり意識はしなかったが、約三十年もの間、税金は楽器というものに姿を変えて今も存在しているのだ。楽器はいろんな人に触れられて吹かれて、その間傷がついたりもした。でも、その楽器を持った人たちの手で磨かれ、手入れをされ、きっと大切にされてきたのだろう。今もしっかりと輝きを失わず、音だって出る。税金だったものが、今も、綺麗に三十年もの間、残っているとは。今日では、税金の無駄遣いだとかで、時々テレビで報道されていたりするが、税金もこういう使い方をされたら報われるのではないかと思う。
 私は、楽器からこんなに税について考えさせられたり、感動するなんて思ってもみなかった。けれど、おかげで大切なことを教わることができた。税は生きているということ。公共物を大事にしていけば、形をかえて税は生きていてくれるということだ。物には寿命というものがある。だから壊れるときが来る。壊れてしまうときは呆気ないかもしれない。でも、その物にこめられた人々の思いは、形になって人々の暮らしを支えている。そして公共物の中には、多くの人々にたくさんの思い出さえもつくる物もある。私はそう考えると、初めて楽器を手にした時の感動や思い出を、他の人にも伝えるため、国民として納税の義務を果たしていきたいと思う。
 私がサックスの担当を引退するまで数ヶ月、次の人に手渡すまで、大切にこの楽器を使っていきたい。
日本の未来を考える
宇都宮市立清原中学校
三年 大 垣 彩 夏
 先日、新聞を読んでいたら「税を払いたくないために、日本よりも税率が低い国へ移住する人が増えてきている」という内容の記事を見つけました。確かに、高額の所得を得る人に課せられる税は、その人にとってとても大きな負担になってしまいます。そのため、少しでも多くの財産を残すために外国に移ることにしたのでしょう。
 では、もしも日本から「納税の義務」がなくなってしまったら、私たちの暮らしはどのように変わるのでしょうか。
 消費税、所得税、自動車税などの全ての税が免除され、一見、家計は安定したかのように思えます。しかし、教育や医療、保安など様々なところで負担は大きくなってしまうのです。
 子供に教育を受けさせようとしたとき、公立の学校でも授業料や設備費がかかり、教科書も公費負担ではなくなります。子供一人を教育するのに多くのお金が必要になり、満足な教育を受けることができない子供もでてきてしまうかもしれません。また、病気やケガの治療費、入院や手術の費用の公費負担がなくなり、救急車を呼ぶのも有料になってしまいます。災害時の警察・消防活動も有料、道を通行するのも有料。何をするのにもお金がないとできない社会になってしまうのです。
 日本は、国民の「税金」で成り立っています。税を納めずに済むように外国に移住する人がいるということですが、日本で経済活動を行いお金を得ている人は、やはり日本に税を納め、公共の福祉のために、日本に還元すべきだと思います。
 近年、出生率と死亡率の大幅な低下により少子高齢化がどんどん進んできています。更に、団塊世代の定年を目前に控え、働き手の不足が大きな問題になっています。現在は一人のお年寄りを三・六人で支えていますが、二〇二〇年には一・九人で支えることになってしまいます。私たちの年代がちょうど働き盛りであり、社会を背負っていかなくてはならないのです。
「納税することは、明るい未来へ投資することである」と私は考えます。私たちが納める税金が、より良い日本を築いていくのです。私が学校に通うことができるのも、安全に生活することができるのも、たくさんの人々のおかげです。これまで私たちを支えてきてくださった人々に感謝し、恩返しをするために、そして、これからの日本を支えていくためにも、税について真剣に考え、きちんと納める人になり、社会に貢献していきたいです。
 日本の将来は、私たちの手に委ねられたのです。
経験から知った税の効用
かつらぎ町立妙寺中学校
三年 熊 谷 奈未子
 平成十四年三月私の祖母は急に左足に強い痛みを訴えるようになりました。近くの病院でひと月近くいろいろと調べてもらいましたが、原因が解らず痛みはひどくなるばかりでした。医者の勧めで設備が整っている和歌山日赤医療センターで何度も検査を受けました。やっと解った病気はとても恐ろしい「悪性リンパ腫」でした。平凡だけれど平和であった我が家の生活は祖母の闘病を支え、はげますモードへと変わりました。
 手術、抗ガン剤投与による化学療法、無菌室での長期治療、放射線治療等々、再発も含め祖母は闘い続け、私たち家族も闘いました。自分の人生をゆっくり初めから思い出していたこと、治療がいくらつらく感じたとしても人はやはり生への渇望は腹の底から湧き続けること、無菌室のスクリーン越しに祖母は静かに私に語りかけました。
 その頃、医師や看護師の方から教えてもらったことがあります。祖母が検査の度入っていくX線やCT、無菌室や放射線の設備の前には大抵、「○○年度補助事業」とか「○○年度助成金による施設」と書かれた横長の看板がありました。ある時私は「この看板はどんな意味なの」と研修で来ている若い女性の看護師の方に聞いてみました。すると「国民の皆様の税金は、不幸にして病気で苦しむ人々をなんとか助けたいと思ってこんな形になることがあるのよ」と優しく話してくれました。日赤医療センターのロビーや廊下にはアジアやアフリカの国々で病院や学校が日本の援助で建てられ、喜ばれている様子がたくさんのパネルとなって掛けられています。ある時私は「どうして日本のお金がこんな風にたくさん外国にいくのかな」とつぶやくように聞いてみました。すると祖母の主治医の先生は笑いながら、「ひとつの豊かな国がもっと良いよりもピンチのふたつの国がふつうの国になる方が本当はずっといいってことなんだな」「病院や学校は、人の生きる力にはとっても大切なんだよ」と話してくれました。
 医療の現場で教わった税の効用から、必要としている人々の切実さを祖母から知り、同時に健全な市民社会の力は税という仕組みを通して、たくさんの国々の厚生に役立ちつつあることを知りました。税制の改革や歳出の見直しが声高に叫ばれている昨今ですが、制度の維持や義務を強調するよりも、現場における税の効用についても見過ごされがちな大切な事実がもっと話題にのぼり公共の場で議論されることで税についてのバランスのとれた理解がひろがり、納税の義務が意欲へと向かう一助になってほしいと思います。
ピンク色の受給者証
帯広市立帯広第八中学校
三年 右 田 雪 菜
 「小児慢性特定疾患医療受給者証」私の手元にこう書かれたピンク色の紙がある。
 五年生の時に「アレルギー性紫斑病」と診断されて、一切の運動を余儀なくされ、運動会も見ているだけだった。以来、時々体調が悪くなり四回ほどの入院をしたが、幸いにも悪化することはなく、定期検診に行きながら、三年間の部活も無事終えることができた。
 ある時、母が
 「入院治療費はほとんど公費で持ってくれるから、とても助かる。」
 と言っていたことがある。その時は、よくわからないまま、あまり深くは考えなかった。
 中学二年生になって、定期検診に行った時
 「今度から特定疾患からはずれてしまう事になったけれど、だいぶ良くなってきたから、他の病気の人に税金を使ってもらった方がいいね。」
 と言われ、初めて私の病気の治療費は税金から支払われていると知り、改めて受給者証を見せてもらった。
 私のような小児疾患は、はっきり原因がわからなかったり、治療方法が確立されていない場合、他の同じような病気の子供達の参考に、私の治療カルテを提出したりしているそうだ。
 そして、治療にはたくさんの時間とお金がかかることから、税金によって補助されると聞いた。
 税金と言われれば、消費税が一番に浮かぶ。私達がいつも、おかしやCDを買う時に消費税分として表示されている分を納めている物だ。納税は国民の義務であると習ったが、その納めた税金が私の治療費以外にどのような使い道をされているのか、関心を持った。
 税金の使い道は主に教科書、学校などに使われる教育費、医療費、安全のために警察、消防費に使われているそうだ。私は、安心して暮らせるのは税金のおかげなのだと改めて知った。
 それと共に、もし税金が無くなってしまったらどんな世界になるだろうと想像してみた。いつも使っている教科書は有料になり、病気やケガをしても救急車はすぐに来てくれない。そう考えてまわりを見回してみると、仕事で忙しそうに歩いているサラリーマンの人やコンビニの店員さん、工事現場のおじさんもみんな一生懸命働いて税金を納めてくれていて、その人たちに支えられて今、暮らしているんだと気付いた。
 まだまだ税金については多くの問題があると思うけれど、一つ一つ使い方やあり方を研修しながら、よりよい社会を目指して、納税の義務を果たしていかなければならないと思った。
 そんな大人になれるように頑張ろうとピンク色の受給者証を見ながら思った。
私の体は一千万
五城目町立五城目第一中学校
二年 佐 藤 こずえ
 「心室中隔欠損症」
 私が二歳の時にかかった病気で、心臓に小さな穴があく病気のことです。両親は手術前の検査費用として、約数十万円のお金を払いました。しかし、四百〜五百万円程の手術代は払いませんでした。何故かというと、税金のおかげです。手術後ICU(集中治療室)で約一ヶ月過ごしました。その間の治療費も親は出さずに済みました。これも、税金のおかげです。
 「側湾症」
 これは私が小学校一年生、六歳の時にかかった病気で、背骨がどんどん曲がっていく病気のことです。私の場合、右側に百度近く曲がり、五年生の時手術を受けました。この時にも、費用は三百〜四百万程度かかったのですが、やはり、手術代は払わなくて済みました。これも、税金のおかげです。
 このように私は、幾多の生命の危機を税金に救われたといっても過言ではありません。
 このことを知ったのは、側湾症の手術を受けた後に、手術をしてくださった担当のお医者さんが、
 「全部、国が負担している。」
と教えてくださったからです。これらを通じて、気づいたことが二つあります。一つは、私の病気を治すために使われた税金の総額が、約一千万円程で、当時の最高額だったということ。もう一つは「税の大切さ」についてです。それまでは「税がなければ、消費税や所得税などを払う必要が無くなって、皆良いと思うのに。」などと考えたりしていましたが、そうなると両親は、私の手術代や治療費、しめて一千万円ものお金を支払わなくてはなりません。私のことだけではなく、他のもっと重い病気の人は、それ以上のお金が必要となります。私の家族も含めて、こういった人達のためにも、「税」というのは大変重要なものだと思いました。
 その後も、検査や治療は続きました。前までは怖くて嫌だったけど、皆の納めてくれた税金が私のために使われていると思うと、勇気を持って頑張ろうという気持ちになれました。今では病気の後遺症もほとんど無く、楽しんで日常生活を送ることができています。これも、税金のおかげです。
 私もいずれは社会に出て、働くことになります。今まで私のために使われてきた税金を納めてくださった納税者の方々に対する感謝の気持ちを忘れず、病気で苦しんでいる人達を支えられるように、おじいちゃん、おばあちゃんが安心して暮らせるように、皆が安心して暮らせるように、そして何より今まで自分を支えてきてくれた親やお医者さん、大好きな友達や大切な人がいる社会をより良くしていくためにも、将来は絶対に税金を納めようと思っています。
税金の重要性
幸田町立南部中学校
三年 山 本 佳 奈
 私が知っている税金といえば、消費税くらいしかないと思います。でも、その消費税がどんなふうに使われているのかという詳しいことは、全くといっていい程知らなかったし、消費税以外の税金も知りませんでした。そんな私が「税金」について気になったのはこんな出来事からでした。
 ある日の晩御飯。お母さんに、「ごはんだよ」と告げられ食卓に向かいました。その日のメニューは、サンマの塩焼きでした。二回に分けて焼いたら、二回目の時はすごい勢いで燃えました。
「そのうち消えるだろう。」
家族のみんながそう思っていたけど、火はおさまるどころかどんどん大きくなり、家族総出で一生懸命消火活動をしました。漏らしたタオルを火の上においたり、吹いたりして消しました。火は何とか消えたけどお母さんは、
「消防車を呼ぼうかと思った。」
と言っていました。その時は消防車を呼ぶ程のことにはなっていなかったけど、火事の怖さを家族揃って感じました。
 消防、救急、警察はみんなの暮らしに欠かせないため税金でまかなわれています。もし、消防車というものがなかったとしたら、考えられない程困ると思います。もし、税金がなかったら、消防車や救急車だって今のように私たちの命を救ってはくれません。他にも、信号だったり新しい道を作ることなど、数限りないことに税金は使われています。税金を払わなかったとしたら、今のような快適な生活を送ることはできません。税金を払うことは簡単なことではないかもしれないけど、税金を払うことによって今のような生活を送ることができるのです。
 税金について調べて新しく知ったことは、外国の税金です。外国には日本に比べてはるかに高い国が数多くあります。それは知っていたけど、消費税が日本の倍以上の国もあり私としては、ちょっと驚きでした。でも、それらの国の住民からは不満の声は来ないということも知りました。それは、日本よりはるかに充実した社会福祉があるからでした。今の私たちに必要なことは、税金について少しでも興味を持ち、理解すること、そして一人ひとりがしっかり納税することだと思います。
 しかし、税金を払わない人も中にはいると聞いたことがあります。私はそのような人がいてはいけないと思います。なぜなら、みんなで作っていく日本だと思うし、ひとりが払わなかったらそれが繰り返されてしまうからです。一人ひとりがちゃんと守れば、よりよい日本になっていくと思います。今私が払っている税金といえば、消費税くらいしかないと思うけど、今はその消費税の重要性を理解した上でしっかり払っていきます。そして、大人になってもちゃんと税金を納める人になります。
「税」について思うこと
射水市立大門中学校
二年 成 田 早 希
 今までの私にとって、「税」のイメージといえば、主に社会科の歴史の授業で、税について学んだことから得たものが大きかったように思います。
 たとえば、奈良時代の律令制度の租庸調という税では、重い負担にたえかねた農民が、与えられた口分田をすてて逃亡したり、江戸時代に幕府や藩に百姓が納めた年貢では、この割合が大きい藩で百姓一揆が起きたりしました。さらに、明治時代に出された徴兵令では、兵役に対して血税反対一揆が起きました。
 私にとっての税のイメージは、強制的なもの、とりたてられるものといったあまりよくないものでした。
 また、私の生活で一番身近な税として消費税があります。この消費税について、テレビや新聞では、現在の税率五%を十%に引き上げなければいけないといった政治家の発言を取り上げていました。そのため、税に対する疑問が私の中で今まで以上に大きくなったように感じます。
 そこで、私は「税の必要性と使い道」について考えてみました。
 今年、妹の通う大門小学校が統合され、校舎も新しく建て替えられました。私が通い慣れた旧校舎は取りこわされてしまい、さみしい思いもしましたが、大きなガラス窓のある明るい校舎は、オープンスペースの教室や大きなランチルームがあってとてもうらやましく感じました。
 市の広報紙で調べると、この校舎の建築には二十四億円もの費用がかかったことが分かりました。募金や寄附では集めることが難しい額ですが、この費用は、ほとんどが税金です。今、大門小学校ではグラウンドが整備され、新しいプールが間もなく完成します。そして、この費用も税金が支えていることを考えると税は私たちの生活に必要だと思えるようになりました。
 小学校六年生のときに行われた租税教室で、税金は私たちの生活を支え、生命を守るための大切な資金であることを学びました。
 私たちの生活に必要なゴミの収集や上下水道の整備、道路や橋の建設にも税金が使われています。また、警察や消防の活動も、税による資金が元になっています。
 税金がなくなった社会を予想してみると、単純に収入は増えるような気がしますが、それ以上に生活を支え、安全を守るための自己負担が増えると思います。
 これからは、税の大切さを自覚して、その使われ方にも関心をもっていきたいです。
 そして、将来は社会の一員として税を納める義務を果たしていきたいです。
税に支えられて
玉野市立荘内中学校
三年 三 宅 由 真
 私は、今年の春、学校の健康診断で異常があることがわかりました。小さい頃から元気さがとりえだった私は、驚きと不安を胸に地元の病院で診てもらいました。その結果、大きな病院で診てもらうよう紹介され、それから、数週間毎の病院通いが始まったのでした。以来、毎回、血液検査やら超音波検査やらいろいろな検査を受けることになりました。終わった後はいつも疲れてぐったりしてしまいます。診察が午前中のため、今まで無遅刻無欠席だった学校も遅刻して行くことになりました。身体的にも精神的にも、うんざり感じていました。
 でも、そんな病院通いの中、私はふとしたことから、税に支えられていることを実感し温かい気持ちになったことがありました。
 それは、検査・診察が終わり、やっと帰れると思いながら、会計をしている母のそばにいた時のことでした。ふと耳に入ってきた医療費の金額、何気なく目にした領収書の金額を見て、えっと思ったのでした。それは思っていたほど高くなかったからです。設備の整った病院で器械を使って詳しく検査してもらったのだから、もっともっと高額だろうと思っていました。だから意外でした。そしてその時、病院でかかった医療費の一部は、社会保障の医療費公費負担として税金でまかなわれているのだということがわかったのでした。病院の施設や設備にも税金が使われているということもわかりました。そして、私の異常を見つけてくれた学校での検診の費用も、税金でまかなわれていると知りました。自覚症状もなく体調が悪いと感じていなかった私はもしも、あの四月の学校検診がなかったら、そのうちどうなっていただろうと思うと恐くなってしまいます。学校で検診が行われていて本当によかったと思っています。そして、税金のありがたさに感謝すると同時に、暗く沈んでいた気持ちから、私も、弱気にならないで今できることをしっかり頑張っていこうという気持ちになったのでした。
 私達の生活を見渡してみると、税は、医療費や学校での検診の他、様々なところで使われていることに気付きます。毎日あたり前のように使っている道路や下水道の建設等、公共事業費や教育費、福祉費、警察や消防などの治安維持活動にも税金は使われています。税は私達の生活のいろいろなところで大きな役割を果たしており、私達の生活になくてはならないものとなっています。私達が健康で安全な生活ができ、文化的な暮らしができるのは本当に税のおかげなのです。私は、税がいかに私達の生活を支えてくれているのか、改めて実感したのでした。そして、将来、社会人になった時、国民の一人として、世の中の役に立つんだという誇りを持って、気持ちよく税を納めたいと思いました。
社会の一員として
土佐清水市立清水中学校
三年 萬   麻 綸
 今年の四月、私の大好きだった祖父が、救急車で病院に運ばれたが、息をひきとって二度と私に話しかけてくれる事がなくなった。
 夏、祖父の初盆の為母と家の大掃除をした時に、ゴミ袋にたくさんのゴミをつめて収集日に所定の場所に出したらたくさんのゴミを普通に収集してくれた。
 夏休みの宿題で税金について調べてみるまでは、祖父を病院まで迅速に運んでくれた救急車も、たくさんのゴミを収集してくれた事も、当たり前のサービス位にしか思っていなかった。が、救急車が直ぐに駆け付けてくれる事も、ゴミを定期的に収集してくれる事も、「税」によって成りたっているのだと言う事がわかった。
 「納税の義務」は、国民の三大義務の一つである。国民の生活の安全と向上の為に自らの費用も自分達で税として納め義務を果たし、初めて身近な公共サービスを受ける事が出来るので、納税者はもう少し税金をわかろうとする意識、努力を持つべきではないかと私は考える。つまり、私達が普通に受けるそのサービスにはお金がかかっていて、税金は皆で社会を支える為の「会費」の様なものだと言う事だ。しかし、何故か「税金」は出来れば納めたくないと思ってしまったり、滞納や脱税をしたりする人がいるようだ。
 税について意識する前の私自身も、大好物のアイスを買う時に、定価は百円なのに、レジでは百五円を支払うのが、とても不服で、「消費税がなければ、このアイスももっと安く買えるのに。」
と思った事もあった。しかし、今は私の買ったアイスの消費税で、社会に参加しているのだと感じるようになった。支払った消費税が、形を変えて私達の暮らしを豊かにする為の会費として役立っていると思うと、私も社会の一員なんだなと実感がわき、
「消費税がなければ…」
と思う事はなくなった。
 私の父は公務員である為、父の給料は税金から支払われているようだ。つまり、税金がなければ私は生活する事が出来なくなるのだ。
 父自身も、給料の中から所得税や住民税などを支払っているが、納税者の方々のお蔭で、私は安心して生活していけるのだと考える。
 数年後、私も納税者になると思うが、税金は公平に課税され、納められた税金は無駄に使用されてはいけないと私は思う。
 残念ながら、祖父はもうこの世には存在しないが、救急隊の人は最後の最後まで祖父に心臓マッサージを行ってくれた。
 祖父がお世話になった社会に、自分達が支えてもらった分以上も、社会に貢献して、税金によって幸せな社会を維持する為に、私は立派な納税者に将来なりたいと思う。
世代交代
太宰府市立太宰府西中学校
三年 中 村 佳 奈
 「おばあちゃんが倒れちゃった!」
 当時私が小学校三年生の夏休み、一人で祖父母の家に行った時のことでした。突然目の前で祖母が倒れたのです。そのことを急いで祖父に知らせると、祖父が救急車を呼んでくれて、すぐに救急車が到着しました。救急隊員の人達の迅速な処置のおかげで、祖母はなんとか一命をとりとめることができました。
 現在、祖母は週に三回通院して、「人工透析」を行っています。この人工透析にかかる費用は、年間に数百万円といわれています。
 しかし、実際祖母が払っている治療費はたったの数千円です。私はこのことを疑問に思い、父に聞いてみると、あの時すぐにかけつけてくれた救急車や、救急隊員のお給料、そして現在祖母が行っている、人工透析の費用もすべて税金が負担してくれているということがわかりました。大好きな祖母の命があるのは、税金のおかげなんだということを知り、税金について自分なりに考えるようになりました。
 税金とは国を支える財源であるのと同時に国民一人一人を助けてくれています。こんな大切な税金を中学生である私も、消費税という形で納めているのです。ほんの少しだけど様々な人に貢献しているんだと思うと嬉しくなってきます。
 このように、私は祖母の病気を境に税について関心を持つようになりました。医療費以外にも、私が通っている学校の教育費用、道路の建設費、治安を守ってくれている警察などにも活用されていることも学びました。
 税の大切さ、重要さを学べば学ぶほど、よくテレビなどで報道される脱税事件などを見ると、「どうして?なぜ税金をごまかすの?」という思いがこみ上げてきます。税金が持つ意味を考えれば、絶対にできない行為のはずです。税金はみんなが安心して生活するための会費だと私は思います。
 これから、高齢化社会が急速に進むこととなり、私達がたくさんのお年寄りの生活を支えていかなければなりません。今まで、そのお年寄りが納めてくれた税金で私達は学校へ通えたり、安心して生活が送れているわけですから、次は私達が恩返しする番です。
 そのためにも、私達の世代が、税金の持つ意義について共有することが大切です。
 将来、私も働いて今以上に税金を納めることになると思いますが、今から少しずつでも税金について勉強し、しっかりとこの気持ちを持ち続けていきたいと思います。
 安心できる社会のためにも!
 そして、大好きなおばあちゃんのためにも!
                       
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