芦屋東灘納税貯蓄組合連合会
トピックス 

40回「税の作文」優秀作品 

 
国の未来を育てる力
鹿児島大学教育学部附属中学校
三年 神 園 建 人
 毎朝学校へ行き授業を受ける、新年度には真新しい教科書が無償で手元に届く、雨の日も風の日も安心して鉄筋校舎で勉強ができる…それは当たり前、そう思っていた。しかし、これは世界的にも大変恵まれた素晴らしい我が国の仕組みだということを、僕は最近、社会の授業で学んだ。
 以前、ベトナムの学校視察に行ったことがある。ベトナムの学校では義務教育といっても無償制ではなく、授業料・教科書代・学校修繕費等の全てが、生徒の負担となっていた。都市部と地方との格差がかなりあり、僕の訪れた山間部の学校は、国からの財政負担がほとんどない地域だった。そのため、学校がなかなか建てられず、一番近い学校でも片道八キロもの距離を歩いて通う子供たちが大勢いた。また、保護者手作りのわらぶき屋根の校舎は、大雨が降る度に流されて何度も作り直さなければならないし、授業で使う教科書はお下がりのぼろぼろになった物で、しかも数が足りないので一冊を二、三人で使っていた。でも、みんな学校が大好きで、そんな満たされない環境の中でも、目的を持って目を輝かせて学んでいたことがとても印象深かった。
 では、日本の教育はどうだろうか。我が国の予算の中には義務教育や宇宙開発などを支える文教及び科学振興費という歳出がある。国は総額の約七パーセント、地方公共団体は約二〇パーセントを、誰もがより良い教育を受けられるようにするために使っているのだ。だから、新学年になれば日本全国の子供たちが何の心配もなく、国から新品の教科書をもらえるわけだ。また、普段何気なく使っている机や椅子、そして校舎の修理費は地方公共団体が負担してくれている。都会でも山村でも地域格差がなく、全国どこでも同じように立派な鉄筋校舎が建っていることもすごいと思う。
 現在、国や地方公共団体は、中学生一人につき、一年間に約九四万円を支出している。小学生で約八五万円、高校生でも九〇万円もの教育費が税金から負担されている。もちろん全国の子供たちに対してである。驚きだ。九年間もの義務教育が税金で支えられていることは、世界的に誇れる素晴らしいことだと思う。要するに、今、僕たちは税金のおかげで勉強ができるわけだ。国と地方が連携しあって、税の力で僕たちの教育を支えてくれているのだ。これはまさに、「国の未来を育てる税金」だと思う。
 最近、ニートやフリーターといった働く意欲のない若者の話題をよく耳にする。税金の恩恵の下で学校教育を受けてきた若者たちなのだから、仕事に就き、きちんと納税の義務を果たすべきだと僕は思う。
 教育を受けられることを感謝し、日本の未来が託されていることを自覚して、明日からの授業に臨みたいと僕は思う。
社会を支える税金を納める意義
学校法人尚学学園
沖縄尚学高等学校附属中学校
三年 城 間 暁 仁
 私は修学旅行の際に首都高速を走って、整備された道路の素晴らしさと便利さに感動した。日本は何て便利で安全の行き届いた国だろうと思った。道路は自動車税と自動車重量税によって建設され維持されていると聞き、税金に初めて関心を持った。
 ところで、私の両親は医療法人の診療所を開設し、早朝から夜まで働いている。職員に賞与を支給しても自分達は賞与なしで働き、私の教育費以外贅沢しない。患者さんへのサービスを落さないためにナースは雇用しても掃除をする人は雇用しない。母はそのため、掃除を夜遅くまで一人でやる。台風の塩害の後始末を難儀してやる姿を見ると、もっと要領よく生きればいいのにと思う。海外旅行したりブランドを買いまくる家もあるのにと私が愚痴を言うと、両親はこう答える。
「住民税、所得税、事業税、法人税などの税金に職員の厚生年金や健保の事業主負担分などを全部きちんと納め、職員の給与レベルを下げずに支給すると、生活していくのにちょうどいいくらいしか残らないものだ。」それでは、一人で苦労して診療する父も、書類から掃除まで一人で引き受ける母も損しているような気がする。しかし、母は法人というのは、社会の一翼を担うもの。利潤をあげる健全な法人にし、税金を支払い、多くの人に役立つように税金を使ってもらうことで、社会に利潤を還元するのだという。通帳をコピーまでして提出し優良納税を実践する母は、幼少の時旅館業の祖父が査察を受けたという苦い経験を持っている。自分の欲得ばかり追って、税金をごまかしては、法人をつぶし、大人としての正義のない生き方になると子供の頃骨の髄までたたきこまれている。
 簡単なようで筋を通す生き方を実践する事が難しい世の中だと新聞誌上をにぎわす政治家や企業の脱税を読むと思う。私は、不器用なまでに実直に生きる両親を誇りに思う。
 私も大人になったら両親のように社会に役立つ税金をきちんと納めたいと思う。私の大好きな首都高速をはじめとする道路の建設やゴミ処理や治安の維持まで税金によって賄われている。私達は税金によって整備された快適な環境を享受している。父は診療報酬で生活をしているが、父は税金で運営された学校を卒業し、国が認定した資格を得たから現在の仕事ができ、収入があるのだ。父をはじめ、人は皆、社会の中で生かされていて、仕事ができ、安全に暮しが営める。その社会を根本から支えているのが税金に他ならない。私もその税金の一翼を担う大人になって、社会を支える一員になりたいと思っている。
僕の学校生活と税金
竹富町立船浦中学校
一年 高 山   塊
 僕は、今年ピカピカの中学一年生になりました。真新しい制服に、教科書がいっぱいつまったかばんを持ち、スクールバスに乗って学校に通っています。僕の通う船浦中学校は、全校生徒二十八人、そのうち一年生は八人です。船浦中は、広いグラウンドと、たくさんの緑や花に囲まれ、僕らの教室からは、青い海を見ることができます。僕の東京の友人は、
「いいなー、うらやましいなー。僕もこんな所で勉強したいなー。」
と言います。全校生徒たった二十八人の学校に、豊かな自然の中、広い図書館やランチルーム、そして大きな体育館などが備わっている事を考えると、確かに僕達は恵まれていると思います。特に僕が一番感動したのは、体育館です。数年前に建てかえられた体育館は、広くて、とてもキレイです。僕は、バスケット部なので、体育館が立派だと、とてもうれしく思います。そして、僕はこれらの恵まれた環境が、人々が一生懸命に働いた中から支払われた税金によって与えられた物だと初めて知りました。
「参考にしてください。」
社会の先生から、『税金と社会のかかわり』という冊子をもらいました。税金なんて、僕にはよく分からなくて、無関係の物に思いました。税金についての知識は、テレビで報道される脱税事件や、僕の身近にある消費税ぐらいしか知りませんでした。パラパラとページをめくってみると、〈教育に使われる税金〉という項目に目が止まりました。
「へぇ〜、僕には年間九十三万八千円もの税金が使われているんだー。」
それは、公立学校の中学生一人当たりの国や県市町村の年間教育費の負担額の数字でした。
「ちょっと待てよ、そうすると僕の教科書も、毎日乗るスクールバスも、校舎も、体育館も、教室の備品も、全部税金によって支えられているんだなー。」
これは、僕にとって初めて知る事で、とても驚きました。その事を知ってから、僕は少し変わったと思います。教科書や学校で使う道具、そして体育館などを大事に使っていこうと思うようになりました。僕の楽しい学校生活の土台は、多くの人々の支払った税金によるものだからです。
 新聞やテレビの報道で、国が貧しかったり、人々の生活が苦しくて教育が受けられない子供が世界には沢山いる事を聞きます。それに比べると僕達は、とても幸せだと思います。なぜなら、日本の子供達はたとえ都会の子供だろうが、離島の子供だろうが、平等に教育を受ける事ができるからです。
 僕の大好きな場所、体育館。バスケットの練習で汗流す体育館。この広い体育館で、バスケットができることに、僕は感謝したいと思います。
「さぁ、キレイにモップかけるぞー!」
全国納税貯蓄組合連合会
会長賞入選作品
祖父が教えてくれたこと
富士見丘学園中学校
三年 手 塚 智恵子
 私が「税」といわれて思い浮かんだのは、消費税でした。例えば、書店で本を買う時やコンビニエンスストアでお菓子を買う時に、代金の五%分を税金として納めています。でも私が支払った消費税が何に使われているのか、具体的には知らなかったし興味も持ちませんでした。しかし、あることをきっかけに税金がどのように使われているのか、身を持って知ることができました。
 二年前の冬、祖父が脳内出血で倒れ、寝たきりの状態になりました。手術後しばらくの間は入院していましたが、容体が安定したので家に戻り、在宅介護をすることになりました。
 毎日ホームヘルパーさんが来て、祖父の体を拭いてくれました。看護士さんが来て、熱を測ったり、痰を取ってくれたりしました。リハビリテーションの先生も来てくれました。祖父の硬くなった体をほぐしてくれました。夜中に容体が急変した時は、わざわざお医者さんが家に往診に来て下さり、注射を打ち、点滴をしてくれました。祖父は寝たきりの状態だったので、電動ベッドや車イスを借りていました。そのおかげで体を起こしたり、移動することができるようになりました。週に一回来てくれる入浴サービスでは、家の中にバスタブを持ち込み、湯ぶねにつかることができ、そんな時の祖父の顔はとても気持ち良さそうでした。また車イスでベッドのある部屋からピアノのある部屋へ移動し、私の演奏を聞かせてあげることができました。これらは介護保険制度を利用してできたことだと両親が教えてくれました。
 祖父は昨年亡くなりましたが、わが家で穏やかな日々を送ることができたのは、介護保険制度のおかげですし、病院に入院していたままではできなかったことなので、とても良かったです。
 税金は教育の分野や社会保障の分野に使われると勉強しましたが、漠然としていました。祖父の在宅介護を通し、この介護保険制度を支えているのは、多くの人々が支払っている保険料や税金だということに気がつきました。私が本を買った時に納めた消費税が、介護保険や医療保険を支えていることを知り、「税」を身近に感じることができました。
 これから、ますます高齢化が進みます。そして病気をわずらって病院で治療を受けたり、家で介護を受けたりする人もさらに増えると思います。
 将来、私も働き始めると、消費税だけでなく、所得税や住民税を納めることになります。
 一生懸命働き、きちんと税金を納めるので、税金が社会保障だけでなく、色々な分野で、無駄なく使われることを望みます。
かけがえのない税金
大田区立貝塚中学校
三年 若 山 愛 弓
 「税金」と聞くと、なんだかとても面倒なもののように聞こえます。しかし、税金は私たちにとってかけがえのない存在であり、そのおかげで私は今、学校に通ったり、安全で便利な生活を送ることができています。そして、私は昨年、税金というシステムのおかげで、とても貴重な体験をさせて頂きました。
 私は昨年の夏休みに、大田区の中学生海外派遣事業に代表生徒として参加し、約二週間、アメリカで現地視察やホームステイを行いました。母は、私が代表生徒に決まった時、
「大田区が行っていることなんだから、大田区に住んでいる人たちのおかげでアメリカに行けるんだよ。」
と言いました。私はよく分からなくて、母に聞いてみると、大田区の予算は大田区民が納めた税金で成り立っているので、それがめぐりめぐって私の海外派遣に繋がっていると知りました。それを知った時、私は大田区民の方や、税金をこのように私たちのために使ってくださる大田区、そして税金という制度に対して、ありがたさがこみあげてきました。
 それから私は、身近な公共施設を見るたび、「ここも税金でできているんだな。」と思うようになりました。図書館、児童館、スポーツセンターなど、私たちの身のまわりには数多くの公共施設があります。これらの施設は、誰でも気軽に利用できるので、私たちの生活にとても役立っています。もちろん、私が通っている学校もその中の一つです。少しでも良い学習環境をと、今年は各教室に冷房が設置され、とても勉強がしやすくなりました。
 他にも、社会保障や福祉にも税金は使われています。私たちは、生まれる前から母子手帳の支給によって援助を受け、介護が必要になれば、介護を受けることができます。
 このように、私たちは生活面でも健康面でも、税金によって支えられている部分が数多くあります。これらは、国民一人一人に対して平等で、税金が正しく使われている証だと思います。
 税金が正しく使われるためには、国民一人一人が税金に対する正しい知識と理解を持ち、たとえ私のように消費税しか納めていない小さな納税者でも、納税をしていることを誇りに思うことが大切だと思います。そして、税金の正しい使い道を考え、私たちの生活に活かして下さる方への感謝の気持ちも忘れてはいけないと思います。
 しかし、最近は脱税や税金の無駄遣いなどをよく耳にします。これは、国民が税について正しく理解できていないことが大きな原因なのではないでしょうか。税金は、みんなで納め、みんなのために使うものです。それをもう一度理解し、「税金なんてなくなればいい。」と考える人が少しでも減ってくれればと思います。みんなで納め、みんなで正しく使える日本になってほしいです。そして、私は将来、国民として立派に税金を納め、より良い世の中を目指していきたいと思います。
暮らしの安全と税
杉並区立高井戸中学校
三年 柴 田 三四郎
 平成十六年十月二十三日、新潟県中越地方でマグニチュード六・三の大地震が発生した。震源地に近い小千谷市と杉並区は、小千谷の学生寮が井荻にあったことから古い交流の歴史があり、震災の数ヶ月前、杉並区は小千谷市と「災害時相互援助に関する協定」を締結しており、早速救援物資を搬送した。このとき、父の会社でも社員用の備蓄食糧を小千谷市に届けるため父が実際に現地に行き、小千谷市の被災状況を父から聞かされていたので、震災への関心は特別強かった。
 そんな中、翌年の平成十七年八月五日、「杉並区中学生レスキュー隊」が発足した。この「杉並区中学生レスキュー隊」は、阪神淡路大震災や中越地震のとき、中学生が地域で大いに活躍したという教訓を形にしたものだ。だから自分が隊員に選ばれたと聞かされたとき、一年前の報道の映像を思い出し、あのような状況の中で自分が役に立つだろうかという不安を感じながらも、救援活動に従事できることを誇らしくも思った。
 レスキュー隊の発足式に続いて行われた実際の訓練では、将来起こるかもしれない大地震に備えて、家屋の下敷になった人を救出するための油圧ジャッキや、消火活動に使うD級ポンプなどの操作方法を学んだ。
 このレスキュー隊での活動を通して、私は公共のためのサービスと、それを支える税金に目を向けるようになった。
 税金が防災に使われている身近な例は、自宅近くの「柏の宮公園」だ。この公園は区が数年前、企業のグラウンドを買い上げ、区民の避難場所として公園にしたものだ。災害時に必要となるマンホールトイレ用の設備や備蓄倉庫もあり、ただの遊び場ではなく、避難場所としての役目をしっかりと果たしている。また、現在杉並区では災害時に必要な飲料水を六十日分確保しているということも聞いた。杉並区民全員が六十日間生活できるのだから、かなりの量になるに違いない。
 そして私が一番驚いたのは、後でインターネットで調べて分かったことなのだが、「中学生レスキュー隊」の活動に区が年間二千万もの予算を使っているということだ。本来みんなのために使われるべき税金が、自分たちの訓練のためだけに使われている。それは、震災時に、僕たちレスキュー隊員が学んだことをみんなのために役立たせることを期待されているからだ。それを知って、私は訓練により一層真剣に取り組まなければならないと強く思った。
 私たちの納めた税金が私たちの気づかないところで小千谷市の人々の役に立ち、また、常日頃からの災害への備えを可能にしている。私はレスキュー隊の活動を通して、税金が私たちの暮らしの安全を目に見えないところで支えていることを学んだ。そして自分の住んでいる杉並区を少したのもしく思った。
公平な目で見る
墨田区立立花中学校
三年 竹 内 夏 帆
 学校で配布された税に関する資料を読んで、私は最初に家の近くに流れている旧中川の事を思い出しました。先日、久しぶりに母と買い物に出掛けた時に見た土手は、歩道が整備され、芝生が植え替えられて、街の人達が気持ちよく暮らせるように変えられていました。父にこの工事は税金で国が行っていると聞き、昔は草が生え放題で、ゴミが多く、泡が浮いて底も見えない汚い川だったので、みんなのお金でこんなに綺麗になったことと、自分も消費税という形でこの事業に参加出来ているという事実に驚きました。正直私は今までは税金がどのように使われているかということなど全く興味がありませんでしたが、この制度を身近に感じるきっかけとなりました。今回税金が他にどんな所で人のために使われているのか考えてみました。私の姉がボランティアに行った施設は知障害児と健常児がともに遊び、共生するための施設だそうです。この施設は色々なイベントや企画を通して、障害児の積極性を育み、健常児とも自然に接することができるようにすることが目的で、障害のある、なしに関わらず毎日多くの子ども達が利用しているそうです。しかし、国が運営している施設ではないので、その費用の多くを寄付や国からの補助金に頼っているそうです。つまり私達の税金が役に立っているのです。私は今までこのような助けを必要としている人達と積極的に関わってきた経験は少ないのですが、この話を聞いて、税金を通して少しでも役に立てるということは素晴らしいことだと感じました。また、私達は未成年でしっかり税金を納めているわけではありませんが、その分消費税という形で少しでも参加できるということは税について考えるチャンスなのだなと感じました。
 こんな風に税金は、本当に必要な所にそのほとんどが使われています。なのに、「税金の無駄遣い」と悪い話をよく耳にします。
 国の財政は、今借金まみれで「火の車」だそうですが、これから先団塊の世代の方たちが、どんどん定年を迎かえ、福祉目的に使われる税金は、右肩上がりに増えていきます。私はここは節約するべき所ではないと思うので、どんどんお金をかけてほしいです。例えば国の営業する老人ホームをもっと建てて欲しいです。そうすれば「介護で迷惑をかける」「老人ホームなんて高くて申しわけない」という介護を受ける方の心の負担もなくなるのです。
 私が立派な納税者となるのはもう少し先の話ですが、自分達が納めたお金がどんなことに使われるのかわからなければ納得して納税することが出来ません。しっかり勉強して悪い話に流されず、この制度を公平な目で見ることの出来る力を養っていきたいと思いました。
真の税金とは
大田区立御園中学校
三年 佐 藤 葉 月
 私の祖母は、二十五年前に大腸ガンの手術を受けた。医師からは、七対三の割合で死を宣告された。けれど祖母は、この大腸ガンの手術で人工肛門を取り付けた事により、助かる事が出来た。
 しかし手術後は、ストマという人工肛門の医療用品をつけなければならなくなった。これがないと、祖母は生活が出来ないのだ。このストマ購入は、祖母の毎月の少ない年金を費やしても、足りないほどだった。その時に、費用の一部を身体障害者手当てという税金が補ってくれた。この税金のおかげで、祖母はストマをつける事ができ、八十八歳になった今も健在である。私はこの事を母から聞き、税金のあり方の一端を知る事が出来た。
 私にとっての税金の第一印象は、あまり良いものではなかった。何を買いに行っても消費税がついていて、正直、こんなの必要ないんじゃないかと思った事があった。けれど、この話を聞き、税金はとても大切で、私達が払っている消費税も、福祉等さまざまな事に使われている事を知り、決して必要ないものではないどころか、必要不可欠である事に気が付いた。
 しかし、その一方で、この大切な税金を、たくさん無駄使いしているというテレビを見た時、呆然とした。使用しない道路や橋の建設に、何十億もの税金を使っているという話だ。私の家は自営業で、所得税、住民税、事業税、固定資産税、自動車税を払っている。そんな私達の両親が精一杯働いて納めてくれている税金を湯水のように使ってほしくない。
 テレビで報道される思い余っての高齢者の自殺、介護に疲れての親の殺害、等々、高齢化がさけばれているこれからの日本にとって、もっと十分な福祉施設を造るなど、税金を使うべき道はたくさんあると思う。だから、こういう事を踏まえ、もう一度税金の使い方について考え直す事が大切であろう。
 税金とは「生活に欠かせないもの」、時には「命を救うもの」だ。また、これから国民一人一人が富めば、税金が増え、それが循環されて、今以上に私達の生活に役立つものになる。税金が納められ、うまく使われて、その連鎖が国民の生活を豊かにし、それと同時に心をも豊かにできるのではないだろうか。私が大人になったら、重要な役割を担っているこの税金を、しっかりと納め、国民の生活を支えられるようになりたいと思う。
環境を通して税について考える
伊勢原市立成瀬中学校
三年 松 本 優 樹
 綺麗に整備された道路、そこにはゴミ一つ落ちていません。
 これは以前テレビで見た「ドイツ」の街の様子です。この、環境先進国ドイツでは、幼いときから環境問題について意識を高めるため、小学校に入学する前から家庭で教育を受けたり、日本で言う幼稚園で教育がしっかりとされます。
 私がそのとき見た取り組みの一つにはゴミ袋に税金をかけ、お金を出して買ったその袋にゴミを入れて回収してもらうというものでした。ゴミを出すことにお金がかかるということになると、お金がかからないようゴミを減らすようになります。そのためドイツでは街中やスーパーにゴミ箱が置かれ、細かい分別をしながら家庭のゴミを減らせるようになっています。そして、分別をすることによりリサイクルもしやすくなり、国として環境問題に取り組むことができるのです。
 学校での取り組みは、子供達が自然にふれあうため、土に触れるために学校でミミズを育て、よい土をつくって貰えるように各自家から持ってきた生ゴミを利用する、というものでした。環境をよくするためにゴミを利用するのです。とても面白いことだと思いませんか。このような取り組みを国で行なうことで今ドイツは日本と違い、とても綺麗な環境を保っています。
 しかしなぜここまでドイツは環境に対して活動をし、またお金をかけることができるのでしょうか。
 その理由の一つとして、税金が関わってきます。簡単に言ってしまうとドイツは日本のおよそ三倍もの消費税がかけられているのです。日本で百円の物を買うとすると、消費税は五円しかかからないところ、ドイツでは十六円の消費税がかかるのです。
 ではそんな多額の税を払って、国民は充実した生活を送ることができるのでしょうか。これは、道にはゴミが落ちていて、環境にはあまり関心の無い日本と、街は綺麗で、国全体で環境問題に取り組んでいるドイツ、どちらの方が国民の生活が充実しているのか、ということになります。私は率直な意見を言うと、ドイツに住みたいと思います。それはドイツの税金の使い方は、とても満足できるし、有効なものだと思うからです。
 今後、日本はまた税率が上がると言われていますが、日本も一度税金の使い方について考えてほしいと思います。このドイツの国のように国民のこと、また世界の環境問題について考え、沢山の人が日本に行ってみたい、住みたいと思える国になっていってほしいです。そのために私たちは。税について学び、より幸せな生活ができる様に関心をもっていきたいと思います。
人と人とのつながり
厚木市立睦合東中学校
三年 内 藤 綾 美
 私は小学六年生の時、体調不良が続いて病院へ行ったところ、「T型糖尿病」と診断されました。
 この病気は、体内から分泌されるインスリンを自分でコントロールできない病気です。そして、この病気を治す方法はまだありません。私が生きていくためには、毎日注射でインスリンを投与しなければならないのです。
 私は一週間ほど入院したのですが、早速注射での治療が始まりました。お医者さんの指導ですぐに注射の方法を覚えた私でしたが、あることが気になっていました。それは、病気の「治療費」のこと。毎回注射をする度に「この注射っていくらくらいするんだろう。」と疑問を持ち始めていました。
 退院後、家での注射治療がスタートしたそんなある日、父がこんなことを言っているのを耳にしました。
「小児慢性特定疾患…。」
この頃の私はこの言葉の意味がよくわかりませんでしたが、私の病気の治療費が自己負担ではないことを聞きました。
 それから私は中学生になり、治療費についてパソコンで調べてみたところ、ある制度があることを知りました。それは「小児慢性特定制度」。この制度は、小児慢性特定疾患患者の医療費の自己負担は難しいため、医療費の自己負担分は公費、つまり税金で負担してくれるという制度です。私はこのことを知って、少し胸が痛くなりました。そして、普段当たり前のように打っていた注射だけれど、この日から強い重みを感じるようになりました。
 私たちが納めている一番身近な税は、消費税。私はこの制度のことを知ってから、人とすれ違ったりする度に「この人にも助けられているんだ。」と意識するようになりました。そして、税金を納めている全ての人に感謝をしなければいけないと思いました。
 人は「他人」という言葉を使うけれど、たとえ知らない人でも他人ではないと思います。私はこのことを通して、人と人とのつながりを感じ、税金の大切さがよくわかりました。
 一生懸命働いて税金を納めて、私を助けてくれているたくさんの人たちがいる。だから私も大人になったら、一生懸命働いてたくさんの人の役に立ちたいと思いました。そしてその人たちの力を無駄にせず、精一杯生きていこう、そう強く心に決めました。
税金が助けた命
川崎市立金程中学校
三年 入 澤   悠
 五月の連休のある日、祖父が家でみんなにチャーハンを作ってくれている時でした。いつもみんなに料理を作って食べさせてくれることが楽しみな祖父です。みんなで楽しみにして「もうできたの?」と声をかけても返事がありません。台所に行くと、祖父が苦しそうに倒れていました。「大丈夫?」と声をかけても何も言いません。母が急いで救急車を呼びました。消防署の人はすぐに来てくれ担架にのせてくれました。救急車の中でも祖父は苦しそうにしていました。どんどん車を追い越し走っていきますが、病院に到着するまでの時間がすごく長く感じました。消防署の人は車中で血圧を測ったり服を緩めたり、とても親切にしてくれました。
 病院に着いてお医者さんに診てもらうと、祖父の病気は脳梗塞でした。でも、処置が早かったので後遺症は残らないとのことでした。そして、何より驚いたことは、電話をしてすぐ来てくれて病院に連れて行ってくれた救急車の代金が無料だったことです。私は、救急車にかかるお金は税金だとこの時初めて知りました。今まで税金は、働いている大人が払うものだということしか知らず、それがどう使われているか分かろうとも思いませんでした。でも、この祖父の入院をきっかけに、私も少し税金について考えてみました。
 祖父が助かったのも、税金で賄われている救急車が早く運んでくれたおかげです。もし、みんなが税金を払うのが嫌で、税金を払わなかったり安くしてもらったりしていたら、救急車の利用はできなくなっていたでしょう。病院に行くのが遅れ、祖父の命は危なかったかもしれません。
 会ったこともない人達が一緒になって社会を支え合う仕組みが税金なのだと分かりました。一人一人の力が合わさって、一人の命を救うことができるって素晴らしいことだと思いました。
 最近、少子高齢化社会という問題をよく聞きます。現在、六十五歳以上の高齢者一人を約三・六人で支えていますが、平成六十二年頃には、約一・四人で支えることになるそうです。一方、近い将来の働き手となる子供の出生率は急激に下がっています。また、フリーターと言われる人達も多くなり、税金を納める人が少なくなりつつあります。
 私は、この先、高齢者が多くなった時のことを考えて不安になりました。沢山のお年寄りを私達で支えていくのは、とても税金がかかると思います。一人一人が決められた税金を正しく払うということは、とても大切なことだと感じました。
 今回のことをきっかけに、自分の生活の中で多くの税金に助けられながら、みんなで協力し合い、よりよい社会になるようみんなが笑顔で過ごせるよう、私も税のことを自分の問題として関心を持っていこうと思います。
未来の日本の税金
大網白里町立大網中学校
三年 葛岡 良貢
 「二百十円です。」
 代金を渡し、おつりといっしょにレシートをもらってレシートを見ていくと最後の方に「消費税十円。」と書いてあります。
 僕は以前「税金ってない方が支払う代金が安くなって負担が軽くなっていいな。」と思っていました。この意見を家の人に話したところ全く反対に「あと少し増やしてほしい。」という意見でした。
 僕は驚き、理由を聞きました。
「税金があるおかげで交番があったり、学校ができたり、火事のとき消防士の人達が来て火が消せるんだよ。」
と、言われました。税金がなくなるということは公園や交番がなくなるということです。
 今、台風や洪水、地震などで各県の人々が被害にあっています。地震にあったときすぐに食料を届けているところをニュースで見ました。この食料は全国から宅配されるそうです。宅配される食料はいったいどこのお金が使われているのか疑問に思って考えてみると、税金から来るのじゃないかと思いました。
 「税金の額が上がる。」=「払う金額が増える。」という考えを持つ人が多くいると思いますが、考え方を変えて「私たちの町のために、私たちが住んでいる国が安全になる、安心して暮らせるためにあるのだ。」というプラス思考で国に税金を払ってほしいと思います。
 納税するということは国民の義務になっており、「勤労の義務・普通教育を子女に受けさせる義務」といっしょに国民の三大義務になっています。税金といってもたくさん種類があり、その中に物品を買うと同時に払う消費税があります。
 中学生である僕でも消費税を払っています。だから、どう使われているのか、母の言った一言によって興味がわいてきました。ですから、ニュースで税金のことを聞くと、今までよりも、しっかりと聞き、考えるようになりました。
 今現在、税金に対する解決しなければならない問題がたくさんあると思います。脱税や国民年金の未納、国民が納めた税金の無駄使いが増えている方向に進んでいます。この問題を解決するために、正しい税の使い方を一から考え、やり直す必要があると思います。
 一人一人が、「取られているんだ。」と考えているうちは、駄目だと思います。こんなに有効に使われているんだと実感した時、母のようにもっと納めてもよいと思えるようになると思います。
 僕も二十歳を過ぎると、いろいろな税金を納めなければならなくなります。将来の日本が豊かになるように、国民が安心して暮らせるように、税を納める国民の一人として考えて税金を納めていきたいと思います。
家業と税金
袖ヶ浦市立平川中学校
一年 松 ア 一 興
 税金について我が家で一番詳しいのは、父だ。我が家は祖父の代から自営業をしている。だが祖父は、帳簿の付け方も税金の申告の事も全く解らないので人任せにしていた。父は中学生の時、商売を継ぐ決心をした。そして帳簿や申告の事を勉強する為に、進路を商業高校に選んだ。毎朝片道二時間以上もかけて通い、簿記を覚えたそうだ。
 卒業後すぐに、家業に就き帳簿も申告も全て一人でやっている。当時は、個人事業主だったので、青色申告と言うのをしていたそうだ。そこでは、源泉徴収税、所得税の申告が在った。源泉徴収税と言うのは、サラリーマン(給与所得者)が、毎月の月給から差し引かれて払う税金で、事業主が本人に代わり税額を計算し七月と一月に納税する(中企業特例、本来は翌月)一月分は年末調整が、必要なので、ちょっと面倒だそうだ。所得税は、事業主(祖父)が三月十五日までに申告する税金だが、どこが源泉税と違うかと言うと、給与所得者控除が、それが有るか無いかだそうだ。「サラリーマンは、それが有るので税金が安い。それなのに、テレビや新聞は、自営業者よりサラリーマンの方が税金が高いような言い方をしやがる。」と父は、嘆く。脱税している、自営業者が多いと思われているからだ。家はもちろん脱税などしていないが、正直者はバカを見るようでは、困ったものだ。
 その後、消費税が導入され父の仕事も増えたが、家は簡易課税制度が、使えたので割りと簡単で税額も優遇されていた。しかし、今度の税制改正で簡易課税が、使えなくなるので大変なのだそうだ。
 昨年四月に有限会社にしたので、今度は法人税の申告が必要になった。さすがに今度は、税理士に頼もうと思ったそうだが、「高校の同窓生で税理士をしているやつが居る。あいつが出来るんだから、俺にもできるんだろう。成績は俺の方が良かったんだ。」と自分でやることにした。「ちょっと、めんどくせったけんが、あんとんねった。」そうだ。
 「個人でも、法人でも自分で申告をした方がよい。」と父は言う。所得がいくらで、色々な控除が有って税率がきまり、税額がいくらになる。それらを知らずに「税金は高い、税金が高い。」と言っても意味がない。きちんと知った上で、税の公平さ、税の使われ方などをみんなで考えて行きたい。
 三代目を継ぐかどうかは、まだ分からないが、父に負けないぐらい税について勉強したいと思う。
いつか社会を支える人に
佐倉市立南部中学校
三年 大 野   彩
 私の兄は生後半年頃「乳児下痢症」という病気で、長い間、東京の病院に入院していました。当時、母は父と結婚し、友だちも知人もいない佐倉市に住むようになり、兄を出産、何もわからないことばかりのところに、兄が病気になり、辛い毎日を送っていたそうです。
 そんな母に元気をくれたのが、佐倉市が行っている、一才六ヶ月健康診断で出会った育児相談員の方だそうです。不安で心細い思いをしていた母の話を親身に聞いてくださり、兄の健康や発達に太鼓判を押して、元気づけてくださったそうです。その上、佐倉市では兄のような乳幼児へ医療助成をしていることや、手続きを教えてくださったそうです。
 最近、母にこの話を聞き、私は自分の住む佐倉市や子どもの福祉について調べてみました。そして、佐倉市のいろいろな福祉やサービスについて知ることができました。
 私の住む佐倉市には「いざという時」のために、休日、夜間診療、小児初期急病診療所、SOSネットワーク捜索者情報、乳幼児医療費助成制度、佐倉市特定疾病見舞金事業などたくさんのサービスがあります。また、一才六ヶ月、三才児健康診査、乳児相談、すくすく発達相談など、子育てで不安に思っていることを相談できる窓口がたくさんあります。これらが、母のように、不安を抱えている人や育児に自身のない人たちにとって、いつも心の支えや力となっているのだと思います。
 私が今回調べた子どもの保健は、市のサービスの一部にすぎません。国、県、市と税金の種類も名前も違い、使われ方も違います。しかし、私たちが安全に心穏やかに暮らすために、ゴミの収集、道路の整備、警察官や消防士の方のパトロール、教育費など身近なものから、たくさんの相談窓口や、病気に限らず、自然災害や事故に対する見舞金事業など、健康に暮らしていると気付かないものまで、税金は使われ、人々の暮らしを守り、支えてくれていることは間違いありません。
 お金が手元から出て行くとき、「このお金があったら」とか「払いたくない」と誰でも考えるのではないでしょうか。ただし、このお金で、辛い思いをしている人や、困っている人を助けられると考えると、税金を納めることも人間として当然のことと思えるのではないでしょうか。
 私は大人になったら。自分は健康で働いているから税金を納めることができる。税金を納めることで、社会を支える一人、必要とされている一人なのだと誇りを持ち、納税義務を果たしたいと思います。ただし、一人ひとり一生懸命働き、納めたお金だからこそ、「無駄」のない、「公平」で「弱い者」に優しい、税金の使い方を常に考えて欲しいと思います。そして、納税者は納めるだけでなく、その使われ方を厳しく見守り続けていくことが大切なのだと思いました。
税と教育
松戸市立六実中学校
三年 中 村   文
 私は税について真剣に考えたことなどありませんでした。自分で払っている税は消費税ぐらいで、あとは大人になってから関わってくるものだと思っていたからです。
 しかしある日、私は気づきました。毎日のように通っている学校。楽しく学校生活ができるのは税のおかげだということを。
 そういえばと思い、私は昨年度の学校からの請求書を思い出しました。教科書がかかれていなかったのです。これは主に国からのお金、つまり国税で賄われているそうです。もちろん授業料も無料です。このおかげで、私達日本国民はどんな人でも同じように教育を受けられるのです。私は感心しました。日本人は皆、平等に勉強できる良い国だなぁ、と思いました。
 そこで世界のどこでもこのような教育の仕組みになっているのだろうか、と疑問に思い、調べてみました。すると、発展途上の貧しい国々では教育の為の予算がないので授業料を無料にできない、ということがわかりました。その為、教育を受けられない人がたくさんいるそうです。一億五千万人。これは世界で一度も学校に通ったことのない人の数です。日本の人口とほとんど変わらないのです。私はぞっとしました。もし全ての日本人が学校教育を受けられなかったら、大変なことになっているでしょう。教育を受けられないということは、読み書き計算ができないということです。すると、私達がしている普通の生活ができなくなってしまうのです。読み書きができなければ、手紙等で自分の言いたいことを相手に伝えられません。計算ができなければ、買い物もできません。そんな日本の社会を想像できるでしょうか。このような状態の地域が世界にはたくさんあるのです。
 私は世界の貧しい国々の現状を知り、改めて税金の大切さを実感しました。国民の皆が税を納めているからこそ、私達子供が楽しく学校生活を送れるのです。本当にすばらしいことではないでしょうか。
 税は学校に行かせてくれるだけではありません。私達が毎日通る道路。歩きやすく、きれいに整備されているのも税のおかげなのです。その他、上下水道設置の補助、ゴミの回収などにも税金が使われているのです。
 このように、普段当たり前に感じている一つ一つのことを税金が関わってきているのです。税は、見えない所で私達の生活を支えてくれているのです。
 私は今まで税金なんて自分には関係ないと思っていましたが、生活する上で無くてはならない存在だったのです。いつか私にもその税を納める時が来るのです。子供達が楽しく教育を受けられる、快適な生活を送れる未来の為にも、しっかり税を納める大人になりたいです。
                       
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