芦屋東灘納税貯蓄組合連合会
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40回「税の作文」優秀作品 

 
総務大臣賞入選作品
税を通して社会を見る
山形市立蔵王第一中学校
三年 岡 田 篤 旺
 僕は小学校四年生の九月から五年生の二月までの一年五ヵ月を、イギリスのロンドンで過ごしました。イギリスと日本、同じ先進国といえど、言葉や文化、生活習慣などにおいて、大きく異なっている所が沢山あります。
 イギリスでは何と言っても物価が高いです。同じ商品でも、日本で買うのと二倍近くの差がある事もしょっちゅうです。その理由の一つには十七・五パーセントという高い消費税が挙げられます。しかしその反面、税金によって整備されている高速道路を利用するのは、タダです。南の端から北の果てまで車をとばしても、全くお金がかかりません。この恩恵を受けて、僕の一家はイギリス全土を見てまわることができました。
 また、かの有名な『大英博物館』や、世界の学者、研究者から注目を浴びている『自然史博物館』、ヨーロッパ四大美術館の一つと言われる『ナショナル・ギャラリー』など、その他多くの国立博物館、美術館のほとんどが、入場「無料」です。ぼくは、税金をその様な文化的資産の維持と管理に注ぎ込むイギリスに驚くと共に、税金の力を実感しました。
 さて、僕達の母国、日本はどうでしょうか。消費税は五パーセント。イギリスの三分の一以下です。これは先進国の中でも特に低いと言われています。しかし、国立博物館も高速道路も有料です。高速代などは、東京、大阪間のたった五四〇キロを行くだけで一万円以上もかかります。
 その他にも、医療制度の違いがあります。イギリスにはGPという、ホームドクターへの登録制度があり、ここで治療を受ける分には、基本的にお金は要りません。日本の様に一割だ、三割だ、ということはありません。その代わり、手術や特別な治療を受ける場合には、専門病院での順番待ちがあり、何年も待つ人がいます。
 この二つの国の税の使われ方を比べてみて、僕は面白いことを発見しました。イギリスでは、納める税金は高いものの、公共の施設やサービスを利用する時に、自分の財布から出るお金は少ないということ。一方日本では、取られる税金は少ないけれど、個人の支出が大きいということです。要するに、沢山国に払って自分の辺りを楽にするか、少しの税で自分の所得を大きくするかの違いなのですね。
 僕の目から見て、税とその使い道は、国の政策やその国の未来を反映するだけではなく、その国の人々の価値観その物の様に思われます。その価値観に善い悪いはありませんが、税金が人々の望む社会になる様に公平に集められ、合理的に使われなければなりません。
 ですから僕は、将来、本当の納税者になったとき、自分の納めた税金の使われる方に、常に関心を向け、どの様な国になったら良いのかということを考えて、その実現に向けて努力できる大人になりたいと思います。
                       
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